もやもやが取れないので、「ルックバック」の原作漫画の方を読んでいた

映画を冷静に観れてなかったので、いくつかよくわからないシーンがあったが、

原作読んだら色々わかった

 

予告編で、京本が藤野に「なぜ漫画を描いてるの?」と問いかけるシーンがある

映画観てるときは、回想シーンのひとつとして取り立てて気にしてなかった

しかし漫画の流れにしたがうと、

この問いかけは、漫画のテーマの核心に迫るような位置づけに思えた

このセリフの次のシーンは、二人の想い出の回想シーンとなっている

つまり「藤野は(今まで気づいていなかったが)京本の為に漫画を描いていた」が答えだろう

 

藤野は京本に対し「わたしの背中を見て成長しろ」などと、

自分が京本を育て引っ張っていた積りだったが、そうではなかった

藤野もまた京本の背中を追っかけていたのだった

 

人の死が関わる作品は、喪失と再生がセットになっていることが多い気がする

 

「ノルウェイの森」を読んだときにその世界に入り込み過ぎて、

主人公の恋人の死がまるで自分の身近な人が死んだときのような喪失感をもたらし、

えらいショックを受けながら読んでた記憶があるが、

喪失感から立ち直り前を向いて歩きだす「再生」というのもテーマになっていた気がする

(20年前に読んだので、詳しくは忘れたw

 

死ぬと何もかもその存在は無かったことになるのではなく、

存在したことが誰かに影響を与えていたのだとすれば、

それは救われるラストと感じるので、

この作品の展開は許される、と、考え方を変えた

 

やはりこの映画は映画史に残る名作アニメと言えるだろう