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横浜のマーケット街をめぐる

 対立するヤクザの縄張り争いで

  妙齢の女親分の修羅場と

   メロドラマを描いたヤクザ映画です。

 

女王蜂シリーズの第1作となる作品で、

 その後、計4作製作されます。

 

 

東映の女任侠ヤクザ映画の原点のような作品です。

 

逃れることのできない義理人情と

 結ばれることない恋物語を

  描いた作品です。

 

江波杏子、藤純子以前に、

 女ヤクザを見事に演じたのが

  久保菜穂子です。

 

 

クールな渡世ぶりの一方で

 揺れ動く女心の哀しさを

  演じ切っています。

 

柳生神影流の名門道場に生まれ

 当時では、163㎝の長身と

  スタイルの良さで、

   人気美人女優で活躍します。

 

1951年、新東宝の第1期スターレットして

 天地茂、高島忠夫、左幸子、三原葉子などと

  入社しました。

 

新東宝倒産後は、映画ドラマで、

 脇役として活躍します。

 

肩肌抜いだシーンの色気は

 半端じゃないです。

 

藤純子以上かもしれません。

 

女任侠スターの第1号です。

 

この映画の完成度の高さは、

 俳優たちの演技力の高さと

  アクションの素晴らしさ

   丁寧な手堅い演出から

    生み出されています。

 

ストーリー展開だけでなく、キャバレーの

 ストリップダンス、劇中歌などの

  娯楽シーン、エロチックシーンを

   たっぷり盛り込んで、

    観客を飽きさせない演出と

     なっています。

 

この映画を観た、都会の貧しい労働者や

 田舎の若者は、晴れやかなキャバレーに

  心をときめかせたはずです。

 

ヤクザ社会を描くだけでなく、

 都市開発のあくどさ、庶民の生活の

  苦しさなどの社会問題も

   描きこんでいます。

 

教会が社会の良識として

 描かれているのも

  時代の反映なのでしょう。

 

映画の悪役は、魅力的でなければなりません。

 

天知茂は、見事に、その役割を

 果たしています。

 

 天知茂  久保菜穂子 中山昭二

 

クールな悪役を演じさせれば

 日本一二の俳優です。

 

マダムキラーで名を馳せるのですが

 私生活は浮気もせず、真面目で、

  妻で女優の純代夫人は

   「夫婦喧嘩などしことがなかった」

    という性格だったようです。

 

何年もの大部屋、下積み俳優から

 明智小五郎役などで、スターに昇りつめます。

 

この映画は、本当に上手い脇役ばかりです。

 

ヒロインの父親役・横山運平が

 昔気質のヤクザを見事に演じています。

 

 

1899年、日本最初の劇映画

 「ピストル強盗清水定吉」に出演し

  日本の映画俳優第1号と

   言われています。

 

この映画で、いい味を出しています。

 

脇役ながら、印象に残る名演技をするのが

 医師で教会牧師役で、和製チャップリンと 

  言われた小倉繁です。

 

 

さりげない上手い演技が光っています。

 

この映画の2月公開後の、5月に亡くなります。

 

少ないシーンながら、コメディタッチの

 ホステス役で、映画に華?を

  添えるのは、太めの上野綾子です。

 

 

良い脇役がいると、映画に厚み、奥行き

 リアル感が増します。

 

名優たちを、思う存分に演技をさせたのは

 田口哲監督です。

 

戦前、戦中、戦後と、映画監督で

 活躍しています。

 

職人技の手堅い演出で

 本筋のストーリーと

  脇筋のストーリーを

   巧みに組み合わせる上手さの

    力量を発揮しています。

 

アクションシーンも、古さを感じさせない

 迫力があります。

 

決闘シーンも、西部劇を彷彿とさせる

 緊張感があります。

 

特に、賭場のシーンは

 この映画の魅力の一つであり

  後の東映女任侠映画を

   先取した名シーンと

    なっています。

 

youtubeで観ました。

 

新東宝のお得意の、奇を衒った

 作品ではなく、オーソドックスな

  劇映画となっています。

 

是非、ご覧ください。

 

女任侠映画の原点の映画です。

 

ひょっとしたら、東映関係者は

 この映画を参考にしたのかもしれません。