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沖縄の暴走族ヤンキーのパシリとなった
若い社会学者の底辺で暮らす若者の
実態を体験調査したドキュメントです。
副題 「解体屋、風俗経営者、
ヤミ業者になった沖縄の若者」
この本を最初に読むべき箇所は
最後にある岸政彦の解説です。
この解説を読んでから
本文を読むことをお勧めします。
(とてもいい名解説、名文です。
著者に対する敬愛に
満ち溢れています)
社会調査方法には、
調査対象集団に参加して調査する
「参与観察」があります。
著者は、高学歴の年上でありながら
暴走族集団のパシリになって、
沖縄の底辺で生きている若者社会の
実態を、体験しながら調査します。
日雇い労働者や警察に連行されながら、
ある時は、違法?行為をしながらも
沖縄暴走族に深く入り込み
生活と実態を調査します。
体を張った調査のドキュメントと
社会学的考察の本です。
(著者の中学時代に経験した
不良グループのパシリ経験が
調査に役立ったとか・・・)
米軍基地と低所得の沖縄です。
本土以上に、格差が生む
底辺、下級国民社会が
沖縄にあります。
犯罪、暴力、離婚、犯罪、風俗が身近な
沖縄暴走族ヤンキー社会です。
犯罪、早婚に離婚、家庭崩壊、DV、低学歴など
日雇い、非正規労働の厳しい生活環境の中で
沖縄の若者は、逞しく生き抜いています。
将来を考えてる余裕よりも
日々の生活に追われている実態を
知ることができます。
著者は、沖縄の若者の職場である
過酷な解体現場で働いて、
その日暮らし?をするしかない
現実を知っていきます。
解体現場のルポは
この本の出色の一つでした。
(一度も肉体労働をしたことのない私には
驚きの連続で、新鮮?でした)
国道58号線を暴走する沖縄ヤンキーは、
10代で早婚し、何年後かに子供がいるなか
離婚をする。
安定した職業に就くことできないというか
すでに親世代から不安定な生活を強いられ
DVが当たり前で、抜け出すことが、
ほぼできない。
教育、行政からも見捨てられているため
先輩、後輩の強い絆社会で
生き抜くことになる。
この本は、具体的に、ミクロな目で
沖縄ヤンキーの生活、言葉を拾って
記録しています。
漠然としたイメージしか持っていなかった
沖縄ヤンキー世界を活写し、
教えてくれる本です。
この種の本には、覗き見的なものが多いですが
著者は、ドップリと沖縄ヤンキー社会の
仲間として、同じ視点に立って
見詰めようとしています。
結果、調査対象者であるヤンキー達との
距離間に戸惑いながらも
悪戦苦闘することになります。
著者の真正面から真摯に向かうことができた
人間性ならではの本となりました。
誰でもできる参与観察ではありません。
犯罪、暴力と背中合わせの調査です。
著者のように、強い目的意識が持続しないと
できない調査です。
この本は、沖縄ヤンキーが
法律以上に厳しいルールや暴力の中で
生きていることを教えてくれます。
沖縄ヤンキーが、狭い共同社会の中でしか
生き抜けない現実を描きます。
日雇い、解体業には、米軍基地が絡んでくる
現実があり、生活するためには
享受するしかない沖縄社会が
描かれます。
この本に登場する若者たちは
将来の夢よりも、目先の幸福を得ることを
優先して生きるしかないように
思いました。
生の沖縄ヤンキーが、狭い地域社会で
必死に生きている姿が
描かれています。
是非、お読みください。
社会学の面白さを教えてくれる本です。
沖縄方言が多くて、
読みずらいところはありますが
細かいことは気にせずに
読みましょう。
この本は、沖縄ヤンキーだけでなく
若き社会学者の青春?の記録です。
読書の楽しみは、
知らない世界を教えてくれることです。
この本は、まさしく、この趣旨に合致しています。
ニュースだけで知ることができない
ヤンキーを教えてくれます。
良い本です。
沖縄を知るための必読の書です。
どちらかというと、男性中心の本ですが
沖縄女性の厳しい現実も
描かれています。
格差が生む、上流、中流、下流、
上級、中級、下級の中で
下級国民実態を
教えてくれる本です。
この本を読んで思ったことに一つに
下級国民には、教育が全く機能していない
ことを知りました。
沖縄ヤンキーにとって学校教育は
無きに等しい存在のようです。
沖縄に限らず、全国で、
この本に書かれた世界が
増殖するのは確実です。
この本を読んで、日本社会の未来と劣化を
どうするかを行動する必要があります。
この本は、本土社会への
警告の書かもしれません。
(全国各地にヤンキーはいるから
大差ないかもしれません)
是非、お読みください。
机上の空論より、現場の現実です。
最終章には、著者の社会学者としての
矜持と見地が書かれていますが
気にしないでおきましょう。
(専門的で難しすぎて
理解できませんでした・・・トホホ)
若い時にしかできない
重要な記録の本です。
ヤンキーを見る目が変わる本です。
そして、ヤンキーに優しくなれる本です。
最後に、ヤクザと覚醒剤については
直接の調査対象ではないので
サラリと描かれています。
