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東電福島第1原発で、何が起きて

  関係者が何をしていたかを

      克明に描いたドラマです。

 

 

一気に、全8話を観てしまいました。

 

骨太の見ごたえのあるドラマです。

 

 (この日本で、よくぞ制作した、

         制作できたドラマです。)

 

ズバリ、原発事故の恐怖を描いた

  反原発ドラマにしか、観えなかった。

 

自衛隊の活躍や福島原発職員の

  命がけの作業を、描いていたけれど

    原発がなければ

       このドラマに描かれた

          多くの悲劇は

              起こらなかった。

 

原発という、人間が制御できない怪物を

   生み出した悲劇と恐怖を教えてくれます。

 

  (人間が作った技術なのに

      人間を滅ぼす化け物が

          原子力、核エネルギーです。

 

  結果的に、ピエロを演じてしまう人間です)     

 

精緻、複雑極まる原発システムが持つ

  脆弱、弱点を突いたドラマです。

 

  (このドラマを観たら、

    原発推進を唱えることが

      できなくなると思うのは

       私の妄想なのか・・・)

 

ドラマを観ながら

  哀しいのと悔しさで

     涙が出そうになりました。

 

原発推進論者は

     必見のドラマです。

 

岸田総理の自公政権、維新などの

 政治家、官僚、原子力村、電力会社、

   原発メーカーなどの関係者には

     必ず見て欲しい。

 

   (だいたい観なければならない奴ほど

      知らなければならない奴ほど

          何も観ないし、

             知ろうとしない・・・トホホ)

 

特に、地震国日本では

 原発は、何十年も、国を衰退させる

   時限爆弾であることを

      このドラマは教えてくれます。

 

このドラマの素晴らしさは

 暴走した原発を、どうやって

   制御しようとしたかの

     技術的な側面を

        手を抜かずにしっかりと

           描いていたとこです。

 

このことが、ドラマにリアル感を

   大きくもたらしていました。

 

    (シナリオの上手さです)

 

いくつかのエピソードを積み重ねて

  原発事故の経過を

     リアルタイムのような

        臨場感が溢れています。

 

大掛かりなセット、重機を登場させて

   撮影できたのは、

       ネットフリックスの資本力なのでしょう。

 

  (自衛隊も撮影協力していました。

 

   見方によっては、国の方針に

     反するドラマかもしれないのですが・・・)

 

菅元総理、東電幹部、官僚と原発所長

  確執、駆け引き、責任転嫁、無責任などを、

    真正面から描いていたのには

      驚かされました。

 

  (当事者たちのクレームが

     来そうな気がしましたが・・・)

 

何より驚かされたのは、

  東海原発臨界事故の

    放射線障害

      (昔は「原○病」と言っていたが

        今は差別語になっているかも・・・)

      の病状を描いていたことです。

 

よくぞ、ドラマ化したと思いました。

 

  (なお、ドラマでは詳しく描いては

     いませんでしたが

      実は、「バケツ」で放射性物質を

       取り扱ったために

          放射線事故死が起こりました。

 

   「バケツ」で放射性物質を扱ったという

     杜撰な放射線管理の実態を描くのを

        自主規制したのかもしれません。

 

    東電、原子力村に遠慮したのかなあ・・・)  

 

      原子力村:原発開発、推進に関係して

             利益を得ている

             企業、官僚、学者、政治家などの

             社会的集団のこと      

        

ネットフェイク、ネットデマの

   恐ろしさ、いい加減さ、

      そしてそれに痛めつけられる

          人々も描いています。

 

 核分裂エネルギーを、ゆっくり放出 → 原子力発電

                一瞬で放出 → 原爆

 

  つまり、このドラマのように

     原発をコントロールできなくなると

        いわば、原爆に変身するのです。

 

   (水爆は、原爆を使って、

      水素原子に核融合反応を起こし

        さらなる莫大なエネルギーを

           一瞬で放出します

            

     太陽は、水爆=核融合反応で輝いています)

 

よくできたドラマですが、

  双葉町などの住民避難を描いていないのが

     物足りなかったです。

 

   (エキストラなど、費用が嵩むからかも・・・)

 

まあ、あくまで、このドラマは

  福島第一原発に焦点を当てているので

     政府がすぐに発表をしなかった

       原子雲シュミレーション問題を 

          描かなかったのでしょう。

 

  原子雲:原爆のキノコ雲のことですが

         原発事故でも、放射性物質を

            多量に含む空気塊が

               風に乗って運ばれることも

                  含むと思います。

 

   (私が子供の頃、中国、ソ連が核実験をすると

      放射性物質が日本へ飛んできて

 

       先生 「今日の雨には、『死の灰』という

              恐ろしいものが入っているので

                 濡れないように

                     帰りましょう!」

 

         と、よく注意をされた記憶がある。

 

     「死の灰」「原○病」とか、

       「自○」を「自死」と言い換えたりして

         直接的な言語表現を避けて

           オブラートに包む日本社会の

              胡麻化しに、危機感を

                  憶えています)

 

まさか、こんなドラマを

      よくぞ作ったものです。

 

  (映画「福島フィフティー」を

           観ていませんので・・・

 

   このドラマとネタは同じようですが

      どうだったんだろうか?)

 

どう考えても、素直に観れば

     反原発ドラマです。

 

  (原発推進の岸田政権は

     このドラマにどう反応するのだろうか?)

 

日本国民、必見のドラマです!

 

このドラマを観ずして

      原発を語るなかれです。

 

若干、演技のクサイシーンもあるのですが

   エピソードに引きずられて

       最後まで観てしまいました。

 

音楽も、とても映画にマッチしていました。

 

主演の役所広司はいつもの演技でしたが

  悪役?の東電副社長と

     官邸詰め専務役の演技が

        輝いていました。

 

ノーメイク?の石田ゆり子も頑張っていました。

 

なお、東総理のモデルである当時の

  菅直人総理は、

     東京工業大学応用物理学卒だったので

        原発には知識がありました。

 

ゆえに、東電に対して

  技術的なことでも、強く意見ができたようです。

 

 (さらに言うと、原発事故が起きなかったら

    民主党政権が、もう少し続いたかも

       しれません・・・かもですが)

 

このドラマには、

  原発や福島原発事故に関する

    多くの大切な情報が含まれています。

 

このドラマをきっかけに

  原発問題に関心を持ってもらいたいです。

 

第2、第3の福島原発事故は

  必ず、地震国日本では起こるのですから!

 

 

最後に、このドラマを観たら

  アメリカドラマ

     「チェルノブイリ」を是非観て下さい。

 

  旧ソ連時代のウクライナで起きた

     ヒューマンエラーの原発事故です。

 

  福島より、悲惨です。

 

  (なお、チェルノブイリの汚染地区へ

     ロシア軍が進駐して、

        ロシア兵が被爆したそうです。

 

  このドラマに描かれますが

    旧ソ連は、無学で無知識の兵士を

       使い捨てにして、殺していきます。

 

    今のウクライナの

      ロシア兵と同じ扱いでした)

 

 

 

最後の最後に、

  原発を勉強する入門書に最適な本は

    監修・小野周、絵・勝又進による

      「原発はなぜこわいか」 高文研

         です。

 

是非、お読みください!

 

 

 

日本のドラマ界に

  希望が持てました。

 

 (ネットフリックス資本だけど)

 

必ず、ご覧ください!

 

 

なお、福島事故直後に、政府は

  天皇陛下避難を打診したのですが

 

    天皇陛下 

     「国民が避難していないのに、

             あり得ない」

 

    と、拒否されたそうです。

 

さらに言うと、

  全電源喪失したのは、

     福島第1原発(ドラマの舞台)と

     福島第2原発   の2ヶ所でした。

 

下図のように、設備の配置、設計が

  異なっていたので、第2は、

    暴走を防ぐことができました。