ランク Aの下~Aの中
自閉症スペクトラム女性弁護士と
まわりの人々が、様々な裁判などを通して
成長していくドラマです。
娘が同じ自閉症スペクトラムのボーダーなので
純粋に楽しむことはできなかったのですが
よくできたドラマでした。
妻と私は、娘がいない時を見計らって
観ました。
T×Tのモアである娘は
このドラマを知っていますが
現実との乖離がありすぎるので
『観ない』
と言っています。
娘 「入社試験の適性検査は
アスペ、発達障害排除のためにしている。
それをすり抜けても、面接で見破られる。
就活は、人権侵害そのもの」
(必死に、アスペであることをバレないように
努力した娘は、某企業の内定をもらった。
コロナ下なので、WEB面接が多かったので
アスペが、バレなかった?ようだが・・・
研修期間中に、離職することを
妻と私は、覚悟している・・・)
妻 「当事者の親だから
ドラマを楽しんで観られない。
娘もイジメにあったし、
このドラマを観て
偏見が助長されるのが怖い・・・」
とは、言いながら、完成度の高いドラマなので
観るのを止められないようだ・・・。
(私より、母性、感受性が強い妻なので
私のように、ある程度、割り切って
作り物だと思って観ることが
困難なので
ゆっくりと
時間をかけながら観ている・・・)
妻 「娘と同じ行動をしている・・・」
(相手の感情に関係なく
自分のこだわりを話し続ける。
相手の感情を読むのが苦手。
相手の目を見つめて話すのが苦手
キンパを揃えるシーンのように
娘はスーパーで並んでいるガムを
きちんと揃える癖が、子供の頃にあった。
食事の好みが偏っている。
子供の頃は、イクラだけ、ニンニクだけを
食べる時期があったが、
大人になって、少なくなった。
ドラマのシーンを観るたびに
娘とそっくりだと思いながら観ていた・・・。
娘は、聴覚情報処理障害ではないかと思っている。
聴覚に障害はないが、
会話の内容を理解するのができない。
学校で教師にイジメられたのは
教師の言葉を理解できず、分からず
酷く怒られていた。
聴覚情報を理解するのが苦手で
文字情報は、人並み以上に理解できるが・・・。
なお、娘が大学生になってから
「文字に色がついてるの。
古典文法の助詞なんか
色分けできるの。
下手な文章は色がまったくないの」
そのため、自己紹介、志望動機などの
無味乾燥な文章を書くのが
とても苦手で、苦労した。
なお、国語だけは、成績が抜群に良かったが
数学、数字は、まったくできなかった。
小学校前に塾に行かせたら
塾長「算数で苦労します」
と、予言され、的中した・・・嗚呼。
ウ・ヨンウのようなフラッシュ記憶はなく
ギフテッドとは言えない娘である。
ウ・ヨンウのような見た目で分かる自閉症ではない
ボーダー境界自閉症の娘です。
ドラマのような世界は、娘には無いのが
現実です。)
ここからは、ドラマについてです。
韓流ドラマの魅力は
起承転結の見事なシナリオ。
(「刑事コロンボ」を初めて見た時の
シナリオ完成度の高さに驚いた。
このドラマも、考え抜かれたシナリオ展開が
素晴らしかった。
シナリオ作りは、どうやっているのだろうか?)
韓国社会問題をテーマに据えて
ドラマを作り上げる。
(アスペの当事者の親として
観ていて苦しくなったりしたが
よくぞここまでリサーチして
啓蒙?する姿勢に
製作者たちの
強い思いを感じた。
興味本位、物珍しさだけを
視聴者に感じて欲しくないことを願う)
美男美女の主役がいる一方
個性的な豊富な脇役陣の存在と
確かな演技力。
(いつも思うのだが、
なぜ、こんなに、主役から脇役まで
演技が上手いのか!
各エピソードだけに登場する俳優陣に
惚れ惚れします)
高いレベルの挿入音楽が素敵。
(日本なら、在り来たりのラブソングになるが
音楽性の高さ、ヴァリエーションの豊かさで、
韓国が日本を抜いているのが
哀しくなる・・・トホホ。
歌詞が分かればもっと惚れるかもしれない・・・嗚呼)
お金と時間をかけて、ロケを不断にして
制作するパワーが、画面から伝わる。
(エキストラで出演したことのある私ですので
ロケの大変さが分かります。
ロケ地のシーンを観るだけでも
韓国のその場所へ、行きたくなる。
坂道のキンパ屋、回天扉へ行ってみたい!)
カット割りが多く、テンポの良い画面展開で
ドラマの躍動感が伝わる。
(日本の映画ドラマは、
カメラ固定の長回しシーンばかりで
手抜きが見え見えで
哀しくなります・・・トホホ)
1話完結なので、観やすい。
(短い約1時間に、深く重い内容を
よくぞ詰め込んだものと感心します。
私が一番気に入ったのは
9話「笛吹き男」でした。
「DP 脱走兵追跡官」の先輩役ク・ギョファンが
最高に素晴らしい演技です。
私の一押しです!)
どの話も、しっかりと設定がされていて
問題点を議論し、制作されたことが
よく分かるドラマです。
(障碍者性被害を真正面から取り上げた
10話「手をつなぐのはまた今度」
には、製作者たちの勇気と言うか
問題提起のありようには
驚きました。
日本では、制作不可能なドラマです。
表現の自由は、日本以上にあるのが
韓国芸能界のようです。
被害者を演じた女優は
障碍者を起用したのでしょうか?
「私たちのブルース」では、起用してたなあ・・・)
含蓄を含んだセリフが多い。
(当事者の親としては、
心に突き刺さる、身に包まされる
セリフが、溢れていました。
健常者の方々が
多くの深い意味のあるセリフを
心に留めて欲しいです)
とてもよくできたドラマです。
主人公のようなアスペはいません。
凸凹があるのが人間ですが
その凸凹が大きく、偏りがあるのが
アスペ、発達障害です。
このドラマを観て、偏見、排除ではなく
理解と受容が深まることを願います。
制作者たちも、心のゆとりのある社会を
望んで、このドラマを制作したともいます。
娘が、このドラマを楽しんで、観られることを
願っています。
アスペ、発達障碍者が
普通に暮らせる社会を
このドラマは描いているのかもしれません。
是非、ご覧ください。
身の回りにいる変わった人、変な人を
ドラマの主人公にして
社会の歪、偏見、問題を
娯楽作品として
見事に仕上げた作品です。
韓国ドラマ界に
新しい名作ドラマが生まれました。
最後に
妻 「アスペ、発達障害を雇う会社はないのよ」
娘 「普通に生まれたかった。
恋愛もありえない・・・」
ドラマは、やはり「ドラマの世界」なのか・・・嗚呼。
