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ブラジルの貧しい田舎の若者たちが

  出稼ぎだと思ってサンパウロの廃品解体工場で、働きだす。

     騙されたと知った時には、奴隷労働から

         逃げ出せなくなってしまっていた。

 

    地獄の奴隷労働から、逃げ出す方法は・・・。

 

 

原題は「7人の囚人」です。

 

  (ネットフリ題名「プリジョネイロ」は

      ポルトガル語で「囚人」のことのようです。

          たぶん・・・調べてね)

 

人身売買と言うと、女性を思い浮かべるものですが

   この映画は、男性労働者の奴隷人身売買です。

 

戦前の遊女と似たようなシステムで

   親が得るお金や働き先での衣食住などの

     借金を背負わせて、実質タダ働きを

         させています。

 

  (この映画にも、女性人身売買の

           エピソードがあります・・・)

 

ブラジル社会の闇を告発した映画です。

 

貧しき者は、金持ちから、より搾取されるという

   資本主義社会の現実を描いた映画です。

 

貧困が、犯罪社会を生むことを教えてくれる映画です。

 

悪党たちが、若者たちをどのような方法で

  奴隷として働かせるシステムが成立するのかは

     映画を観て下さい。

 

 (奴隷労働のシステムがよく分かります)

 

そして、この地獄から逃げ出す方法を考え

   努力する若者たちが、どうなっていくのかが

      この映画の恐ろしさです。

 

詳しく書くと、ネタバレになって、

  この映画の衝撃を損なわせてしまうので

      是非、映画を観て下さい。

 

ブラジル社会の格差、貧富、貧困、腐敗、裏社会を

     見事に描いた作品です。

 

ブラジルに限らず、人間社会は、表と裏の

  2つの構造からなっていることが分かります。

 

表社会の人間が、裏社会に飲み込まれていく

      現実と恐怖を描いた作品です。

 

そして、裏社会から表社会へ這い出す道は・・・

   この映画を是非観て下さい!

 

主人公マテウスの選択こそが

   病んだ社会を象徴しています。

 

そして、家族愛とは何か?

   自分の家族のためなら・・・。

 

主人公を、裏社会へ導くやり方の

      巧みなことに驚かされますよ。

 

無駄のない切れ味の鋭い作品です。

 

役者のキャスティングが素晴らしく

   演技も上手いです。

 

人身売買を専門業者の男たちが

  ごく普通の市民にしか見えない恐怖もあります。

 

ブラジル映画の秀作です。

 

  (なぜ、日本はこのような映画が

       作れなくなってしまったのか?

             残念の極みです・・・トホホ、嗚呼)

 

是非ご覧ください。

 

いい映画です。

 

最後に、主人公マテウスの

        その後の人生は・・・?

 

  (私は、BIGになると思いますが・・・)