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イラク・湾岸戦争で

   アメリカ軍に破壊された上水ポンプ場を

     派遣されたアメリカ軍小隊が

        修復作業に従事した実話を元に

           映画化された。

 

 

淡々と、丁寧に、イラク戦争の実情を

  映画化しています。

 

  (イスラム国が登場する前の

       湾岸戦争初期時代です)

 

「他国へ軍隊を派遣してはいけない」

  という教訓に満ちた映画です。

 

ベトナム戦争、イラク戦争、アフガニスタン戦争と

  アメリカは、「世界の警察」として

      若者を戦場へ送り出しました。

 

「招かれざる客」として、

    占領地では、過ごすことになります。

 

アメリカの理念と、占領国の現実が

   大きな矛盾として

     ポンプ場で繰り広げられます。

 

自分にとって、良い事をしたつもりが

  他人にとっては、悪い事、迷惑なことが

     起こります。

 

この映画のテーマです。

 

「誰のために、戦争をしているのか?」

   この疑問を最も持つのは

     最前線の兵士達です。

 

自分の命を、誰のために、かけるのか?

 

目の前には、一瞬で、生死の分かれ目が

   生まれます。

 

悩む前に、銃を撃つしか、なくなってきます。

 

この映画は、これらの現実を

       丁寧に描いて行きます。

 

役者達も、特に、過剰な演技をすることなく

     リアルなイラク戦争の実態を演じます。

 

上手いのは、イラク人を演じた脇役です。

   アラブ人の苦悩を教えてくれます。

 

部族社会のアラブ社会が

   西洋民主主義とは

      相容れないものであることを

          教えてくれます。

 

 「砂の城」を造り続けているのが

     アメリカであることを描いています。

 

  (トランプに偉いところがあるとすれば

     世界からアメリカ軍を撤退させていることです。

 

   しかし、そもそも、トランプの前に、

     世界に軍隊を送ったアメリカ大統領こそ

        諸悪の根源ですが・・・トホホ、嗚呼)

 

是非ご覧になってください。

 

お仕着せの政策が、悲劇を生むことを

     教えてくれる映画です。

 

   (かつて、日本が、朝鮮、東南アジア、中国で

      行った大東亜共栄圏そのもです)

 

イスラムと戦争をしてはいけません。  

    社会が違い過ぎるのです。

 

アラブとの戦争映画の傑作は

  「ブラックホークダウン」です。

 アメリカ軍が、撤退を決めた戦いの映画です。

 

他国に軍隊を派遣する虚しさ、無駄を

   教えてくれる映画です。

 

是非ご覧下さい。

 

示唆に富む映画です。