ランク Bの上

 

やり手の高級自働セールスマンの

   車田宮二郎を奪い合う女の戦いを描いて映画です。

 

 

いかにも、女好きの浮気者というチャラ男を

    田宮二郎が地のまま?に演じます。

 

文子様は、ライバルを蹴散らす、したたかで

    芯の強い女を、クールに演じています。

 

船越英二と丹阿弥谷津子の夫婦の

   だらしなさも、見ものです。

 

いけ好かない兄役の浜村純が、

    ほんまに嫌いになるくらい、

         イヤな演技が上手です。

 

水谷良重の若いエロスと

   文子様の艶っぽさが

       火花を散らせています。

 

哀れにも離婚される妻の狂気が

   ちょっと怖くなるくらいの演技を見せます。

 

弁護士役も演技が上手いものです。

 

増村監督は

   演技力ある手堅い役者を集めて

       大人の歪な愛憎劇、ホームドラマ?を

            職人技で

    標準以上の水準を保って

        秀作を作る名人です。

 

出色は、ラストの文子様が

    襖をしめるシーンで

        女の怖さが出ているところです。

 

この映画を観て思ったのは、

   浮気をした時の夫婦の有り様を

      描いた映画と思ったところです。

 

日本全国で、似たようなことがあり

   離婚もせずに、夫婦を続ける家が

      多いことでしょう。

 

嘘と騙し合い、裏切りも受け入れてこそ

    夫婦が続くのかもしれません。

        (幸せなのか、不幸せなのかは、

            各人各様でしょうが・・・)

 

浮気がバレた時の

     勉強になる映画かもしれません。

 

増村保造監督は、

    大人ための映画の名監督です。

 

チャンスがあれば、ご覧ください。

   今のTVドラマの軽薄さを

       思い知らされる映画です。