ランク Aの下
亡くなった方の顔を、生前のような笑顔にする仕事をする著者が
特に東北大震災でボランティアをしたドキュメント。
ハンカチが必要な本です。
「遺体」「エンジェルフライト 国際霊柩送還師」とは
視点が違う本ですが、
前2冊に比べて、あくまで優しく描いています。
はっきり言って、私には絶対にできない仕事です。
他人、遺体に尽くすことができる方々の心情とは
いくら本で読んでも、まったくリアルに想像できない私を認識させられます。
どこまで人は、やさしくなれるのでしょうか?
本当に謎です。
共感性が少ない私は、理解に苦しむのです。
父親が死んだとき、葬儀会社の人に湯洗をお願いしました。
20代、30代の若い女性2人が父の遺体を洗ってくれました。
不思議な光景を見ているようでした。
叔父が
「奇麗になってよかった」
実は、母の時も、父の時も
死に顔をあまり見ていないのです。
憶えているような、憶えていないような
浮遊した感覚しか残っていません。
薄情な息子でした。
この本のように、しっかりと死に顔を憶えておくことが
できなかったのです。
まだ、自分なりの弔いが終わっていないのかも知れません。
人生を考えさせられ本です。
笹原 瑠似子 著「おもかげ復元師」 ポプラ社