長女がMRIを受けるのに
鎮静剤が必要だったので
再び点滴をさすことになりました。
手の甲にさされるようで、
普通は看護師二人がかりで
泣き嫌がる子供に点滴をするところ
長女はじっと耐えていたようです。
拒絶するわけでもなく、
暴れるわけでもなく、
ただ、一筋の涙を無言で流し
頑張ったみたいで、
看護師さんに私が褒められました。
本当は怖かったし、
痛かったよね、
これでもう痛いことは無いよ。と
励ましました。
そして長女はベッドごと
MRI室へ向かいました。
とっくにお昼を過ぎた時間の
14時間でしたが
この間に私は軽く昼食を
家族ルームで摂りました。
ちょうど食べ終わった頃
長女のMRIが終わり戻ったことを告げられ
再び部屋に入りました。
長女は眠くなる薬から覚めていました。
そこへ小児集中治療室の先生が来て
画像を見せながら
報告をしてくださいました。
MRIの結果、
小児科医として見た場合ではあるが、
どこか異常がある箇所は見当たらない。
週明け2日後に放射線科医に診てもらうが、
(この日は土曜日)
明日、日曜日にでも退院して大丈夫でしょう。という言葉に驚愕しました。
一昨日まで、人工呼吸で
意識なく、今もヨロヨロ歩いているのに
明日退院??!!
私の頭は混乱していました。
長女は痙攣重責 急性脳症の疑いで
治療を受けているわけで、
日をあけて2回目の痙攣が来れば
後遺症の心配も出てくるのに、
退院してしまい大丈夫なのか?
退院したら、
聞きたいことも聞けなくなるので
今のうちに聞きました。
今後、予防接種や他の病気をしたとき等、
過去の病歴を書くことが出てくると思うのですが、痙攣重責 急性脳症で良いのでしょうか?
すると、医師は困った様に言いました。
それがね、なんとも言えないんですよね。
乳幼児の痙攣ってのは、
割りと頻繁に起こるものですが、
熱による痙攣が大半を占めます。
それが熱性痙攣なのですが、
熱性痙攣は単純型と複雑型があり、
2-3分で痙攣が治まり、
その1度だけで繰り返さないものを
単純型と言い、
熱性痙攣のほとんどが
単純型で心配のいらない痙攣です。
長女ちゃんの場合は、
痙攣が何度も続き、継続時間も長かった。
CT画像でも脳の浮腫が見られ
嘔吐もあり、
そして、受け応えが出来るときと
出来ない時があるといった意識障害もあり、
明らかに単純型ではなく、
1日に何度も繰り返す
複雑型で痙攣重責の症状が出ていました。
複雑型は熱性痙攣の1-2割で起こります。
ただ、この複雑型や痙攣重責には
脳症という病気が
裏に隠れている可能性があるため、
医師としては、まず、
急性脳症を疑い、
急性脳症の為の治療と検査をし
急性脳症を否定できて初めて
熱性痙攣 複雑型、
または痙攣重責という診断ができるんです。
では、長女は脳症ではないんですか?
そこは、今もグレーなんです。
例えば、近い未来に2度目の痙攣が起こり
後遺症が残れば、それは脳症になるし、
例えば、今、何にも違和感が無いけれど、
とても細かい部分で、
前に出来た事が出来なくなっていた。と
日常生活の中で気づく事があるかもしれない、
後遺症は軽度から重度まであるので、
そうすると、脳症の軽度だったんだ。と
評価が変わってきます。
だから、熱性痙攣複雑型なのか、
脳症なのか、と言われたら、
今の時点ではグレー。
なるほど。。
スッキリはしませんが、
これからも経過観察は必要という事でした。
確かに少し不安要素はありました。
大好きだったギターのおもちゃで遊ぼうね。と言ったら、
ギターってなに?とか、
おうち帰ったら、
いっぱいご飯食べようね。
と言ったら、
いっぱいってなに?
当たり前に使っていた単語を
聞いてきたことに、
主人と私はぎょっとしました。
これも、ただ単に意識ない日が長かった為に
混乱して忘れているのか、
脳症の後遺症なのかは
今はやはり分からない。
結局はそういう事なんだと思います。
先生は、小児集中治療室で
治療するものは今の時点で無いので
おうちに帰るのが心配なら
一般病棟に移る形もとれると。
それはごもっともでした。
集中治療を必要としている子供たちの為に
様態が安定した長女は
集中治療室を空けるべきなので、
一般病棟に移る希望をすると、
小児一般病棟は24時間付き添いだそうで、
まだ小さな次女がいる我が家には
厳しい条件でした。
(感染予防のため子供は入室禁止)
14時過ぎまで何も食べていない長女は
お腹がすきすぎて
夕飯の催促が凄かったです。
今まで流動食を鼻から管で通していて
本人も意識無いときでしたし、
人工呼吸外れてからも、
暴れると危ないので、
すぐに鎮静剤で眠らされていたので、
救急搬送されて6日目の夕飯が
初めての食事になります。
夕飯が運ばれてきて
とても嬉しそうでした。
誤嚥しないように私が介助しましたが
途中から自分で箸を持ち
食べ始めました。
か細い声で
おいしいね。と
今にも消えてしまいそうな声で
発した長女のその言葉に
何とも言えない気持ちになりました。
私が、うん、そうだね。と応えると
ママは食べないの?と聞かれたので
これは子供の食事だから食べられないんだ。って伝えると、
私が介助していたスプーンを
突然長女が取り上げ、
スプーンにご飯を乗せて、
私の口もとに持ってきました。
痛いこといっぱい我慢して
ママが夜は居れない事も我慢して
6日も食べずでお腹すいているのに、
自分の分を分け与えてくれる
どこまでも優しい長女に
胸が熱くなりました。
大丈夫、ママは後で食べるから。。と伝え
長女にはたくさん食べてもらいました。
そして、主人と交代で
私は家路につきました。