近くの中学校から、校歌が聞こえてくる。

音楽の授業。ピアノの伴奏。

とても、キレイな声だ。



昭和→平成→令和と変わるにつれて。

「教育」というものの枠が、どんどん、狭くなっているような気がする。


その、窮屈な小さい枠に、先生方も、生徒の皆さんも、そして、保護者の皆さんも、閉じ込められているようで、とても、気の毒になる。


それなのに。

校歌だけは、変わらないまま、ずっと、歌い継がれていくのだ。


今の中学生は、ちゃんと、校歌を歌うんだな。

エラいな。頑張っている。

先生方も。保護者の皆さんも。全員が、頑張っているのだ。


少子化とは、切ないものだな。



布団に包まりながら、私は、今、そんなことを考えている。


いや、GW明けの平日休みだから、色々やりたいことはあるし、そのつもり、だった。


だが、我が愛猫が、それを許さないのだ。



猫好きな皆さんには、申し訳ないが。


私は、幼い頃から、猫が苦手、だった。

正確に言えば、猫だけではなく、生きもの全般が苦手、だった。


何故かと言えば、野良犬に、追いかけられて、怖い思いをしたからだ。


大通り以外は、まだ、ほとんど砂利道だった昭和の時代には、野良犬が、普通にいた。

しかも、彼等は、大きい。強い。逞しい。

そして、彼等は、一匹ではなく、グループでも行動する。


だから、ふと、突然、道端で出会ったとしても、慌てず、驚かず、そーっと離れることが、大切だった。

それが、お互いのため、でもあった。


でも、そうは言っても。

相手は、大きい野良犬だ。仲良くなんか、出来ない。

怖い。私には、無理だった。


走っては、絶対にいけないのに。

幼い私は、走り出してしまった。すると、野良犬も走って、追いかけてきた。


もう、パニックだ。

私は、全力で走る。犬も全力で走る。

止まらないし、止まれない。走るしかないのだ。


どこをどう走ったのか。

「お母さーん」と泣きながら、何とか、家の玄関に辿り着いた私は、「ガラッ」と玄関を開けて、そのまま閉めずに、家の中へと逃げ込んだ。


もちろん、野良犬も、家の中へと入ってきた。


とにかく、母の元へ。

母が内職をしている、和室へと、私は向かった。


母の驚いた顔。

残念ながら、私の記憶は、そこまでだ。

母を見て、安堵したことまでしか、覚えていないのだ。


母は、どうやって、野良犬を追い出したのだろうか。

内職の洋裁は、大丈夫だったのだろうか。

今思えば、母からすれば、とんだ災難なわけだが、特に、怒られた記憶も、私にはないのだ。

まあ、とにかく。

母は強く、これが、母の愛というものか。

お母さん、ありがとう。本当に、ありがとう。




という事情で。

私には、ワンちゃんやネコちゃん、ハムスターやウサギや文鳥などをカワイイと思う気持ちや、飼いたいと思う気持ちは、全く、育たなかった。


学校の飼育係にもならなかったし、動物園に行かなくても平気だった。


友達の家に遊びに行っても、「カワイイねー」とは言うけれど、なるべく、近づかないようにしたし、きちんと、その理由も話した。

でも、他人に興味があるのか、彼等は、何故か、私の元へと近づいてくることが、多かった。

「頼むから、これ以上は。どうか。すみません」

彼等と触れあうことは、私には、なかなかの恐怖だった。



まさか、この年齢になって、愛猫と暮らすことになるとは。

想像もしていなかった日々、だ。


夫と我が子は、私に、「猫が飼いたい」とプレゼンをした。


①夫は、そもそも、犬も猫も好き。幼い頃には、犬を飼っていたから、今度は、猫を飼いたい。

我が子も、猫が好き。カワイイ妹が、欲しい。


②一般的に、猫は長生きだから、なるべく、早く、飼った方が良い。


③〇〇(母)が、猫を苦手なことは知っているから、猫カフェに行って、まずは、ネコちゃんと触れあってみよう。



うーむ。なるほど。

であれば、と、私も、夫と我が子へ、プレゼンをした。


実は、夫と我が子は、動物アレルギーと診断されたことがある。

友人の家で、ワンちゃんと触れあった帰りに、アレルギー症状が出たのだ。


だから、どちらかと言えば、私の触れあい、よりも、2人の動物アレルギーの方が心配だった。


家族全員で、アレルギー検査を受けてみようではないか。

話は、それからだ。いざ、皮膚科へ。



「先生。猫を飼いたいので、アレルギー検査を、家族全員お願いします」


それぞれが、色々なアレルギーはあったが、幸いなことに、動物アレルギーだけは、全員が大丈夫だった。


「まあ、今は、動物アレルギーではない、ということですね」

先生は、笑いながら、そう言った。



私の、猫カフェでの「特訓」は、何と、1日で、終了した。


猫カフェのネコちゃん達は、お客さま慣れしている、というか、私のように、ネコちゃん慣れしていない人間は、基本的に放置してくれるので、とても、楽だった。


勇気を出して、近くにいた、大きな茶色のネコちゃんの背中を、そーっと、撫でてみた。


「ゴロゴロゴロ、ゴロゴロゴロゴロ」


「えっ、何か、ゴロゴロ言ってるけど、怒ってるの?」

「いやいや、気持ちいいから、ゴロゴロ言ってるんだよ。もっと、撫でてあげると、喜ぶよ」


そうか。そういうものなのか。

私は、まるで、仕事のように、丹念に、ネコちゃんの背中を撫で始めた。


「ゴロゴロゴロ、ゴロゴロゴロゴロ」


しばらくすると、ネコちゃんの口から、よだれが出始めた。


「ねえ、ネコちゃん、よだれが出てるけど、何か病気なの?」

「いやいや、気持ちいいから、よだれが出てるんだよ」


何だか、とても嬉しくて、私は、時間になるまで、そのネコちゃんの背中を、ずっと撫でていた。




我が愛猫は、今、私の枕の上で、丸くなって、眠っている。


私の枕なのに。


私は、枕の下の方に、頭を少し、のせているだけだ。


愛猫と触れあっている、私の頭。

ピューっという、小さな寝息。

「ゴロゴロゴロ、ゴロゴロゴロゴロ」




私は、メンバーの先頭を歩く推しが、大好きだ。


「僕達は、セレブではありませんよ。ただの、キムナムジュンとパクジミンです」


メキシコでの大歓声。

もしかしたら。

今後、各地で、あのような、熱狂的な光景が繰り広げられることになる、かもしれない。


BTSは、国家的規模のIDOL。


どのように、判断するのか。なかなか、難しい選択だ。



何となく。それでも。

推しは、ARMYのために、先頭を歩くのだろう。




ご覧いただき、ありがとうございました。


以上です。