木曜のバイトは午前中のみの予定だった
仕事終わりに話そうと、上司と店長の様子を伺う
先にお昼にお話があると伝えようか
その方がいいかもと、仕事を始めてすぐ上司に話があるから昼休みにと時間を空けてもらった
私「先日の娘のバイトと私のスイッチングの件ですが、お願いしたいと思います」
店長「うん、分かった、じゃあ面接週末にするから」
そう言いながら、店長は手早く私の退職届をプリントアウトした
目は合わせない
やっぱり少しは罪悪感があるのだろう
店にとったらバイトが入れ替わっただけだから、プラマイゼロで、若い子が入ってくるのだからプラスだろう
私もこのバイト先ならある程度安心して上の子を預けられるし、ただ辞めるのではないから車のメンテナンスにも来やすい
円満に退職させてもらえるチャンスだと思った
少し寂しいけどこれで良かったと、少し肩の荷がおりたような気持ちになった
自立するためにも、懸命にフルタイムで働かないといけないと、焦りもあった
「のらりくらりがんばりまーす」
ふと、ケイくんからのメッセージを思い出した
あんまり無理しないで少し落ち着こうと、励ましてくれているようで嬉しい
ケイくんとの思い出がまだ私を元気にしてくれているから、今なら思い切って新しい場所に飛び込めそう
頂いた退職届を持って、帰る前に近くの中華料理店でニラ玉豚肉炒めを注文した
ニラ卵は大好き!そこに豚肉まで入っているとは!
めちゃくちゃ元気になりそうだし、元気になりたい!
熱々のニラ卵豚肉炒めをフハフハしながらご飯をかっこむ
涙と鼻水を拭いたりハフハフしたりしながら美味しく平らげた
はち切れんばかりのお腹
少し寂しかった気持ちとバイトで疲れた身体を、元気にしてくれたニラ卵豚肉炒めに感謝
あー本当にバイト辞めるんだ
今日はちょっとわがまま言って、社員用駐車場ぬ車を停めさせてもらっていた
車に近づくと一つ隣の車から人が降りてきた
営業の野佐さんだ
私「お疲れ様です」
野佐さん「お疲れ様ーやっぱり予定変わらない?」
野佐さんとは実は時々数人で山登りに行っていた登山仲間だ
私「すみません、やっぱり辞めることにしました」
野佐さん「そうかー、仕方ないけど寂しくなるわ」
私「私も寂しいです
登山とかはもう行けない感じですかね?」
野佐さん「そんなことないよ、メッセージグループから辞めなければ山に参加するということで、いつでも参加してね」
私「えっ?いいんですか?嬉しいです!」
趣味の登山はしばらく続けられそう
もう少しバイトとの縁が続きそうでホッとした
