ホワイトデー前のシフトバイトで、社員さん達からプレゼントをもらった


バレンタインのお返しを会社ぐるみでやる習わしが昭話感があっていい


バレンタインとホワイトデーの、このちょっとした面倒くささに人間味というか日本人の空気を読む感が含まれていて私は好き


イベント好きなだけかもしれないけど、予定調和っぽさに安心する


プレゼントは、令話らしくおしゃれなコーヒーや美味しいグミ、フルーツチョコのセットだった

本当に嬉しいし、ありがたい


結婚して23年経つけど、夫からホワイトデーのプレゼントを貰ったのは、結婚前の一度だけ

3本くらいの花束で、バイクで買ってきたから茎が折れた状態だった

30を過ぎた男のプレゼントとは、今の私には思えないけど、当時付き合いたての私はボロボロの花束を見て、一生懸命買ってきてくれたと勘違いしていた

本当にバカだと思うし、タイムリープして、目を覚ませと若い私をはたき回したい

子どもは可愛いから産んでも後悔はしないけど、仕事だけは続けた方がいいと本気で言いたい

でも、引っ越しを2年ごとにしながら、仕事もしてってやっぱりどう考えても無理だよね

無理で仕方なく仕事やめたんだもんね

家族になるために仕事やめたのに、家族になってからの方が個人の成長の大切さを感じたよ

自分の人生の方向性を変える時に経済的自立が不可欠なのは分かってたのに


別居婚で子育てをできる環境が整えられるほど、都会には住んでなかったし、親元や親戚もいないし、ベビーシッターを雇うほど私の給料も高くなかった

仕事しながら子育てをする助けがないものづくしで、結局私が仕事やめて子ども連れて引っ越しして全国回った

その結果が、俺のことを1番に考えて動くのが嫁なら仕事だから何でもしろって感じの夫になってしまったのかな


厳しく育てた子が非行に走るように、手厚く家庭を支えようと奔走した結果、大事にされて当たり前で傍若無人な夫の出来上がり


私が傷つくようなことを平気で言えるまでにモラハラが進んで、やっと私の目が覚めた


やっと目が覚めて、私が自分を取り戻せたのだから、これもある意味予定調和?


そんなことを考えながら、夫にバイト先に車で送ってもらった

車内でもうすぐホワイトデーだけど、くれたことないよね?って言ってみた


夫「ないねぇ」


私「私は毎年用意してるんだから、ホワイトデーのプレゼントも自分で用意しないといけないの?」


夫「…」


何も言わないのは、用意してくれるのか用意しておいて欲しいのか分からないけど、もう少しだけ期待してみたくなった


私「たまには欲しいけどね」


一応言っておいた


さあ、当日はどうなるかな?


ホワイトデー!


帰宅後の夫に


私「今日は何の日か知ってる?」


夫「ああ知ってる、πの日で円周率の日、3.14」


冗談で言ってる顔ではない

本気で言ってるし、何なら円周率の日であることが当然だと言わんばかりで何かやだ


私「ニュースでもやってて、もう少し認知度の高い記念日だけど?」


下の子「ホワイトデー」


夫「…」


私「何かある?」


夫「忘れてた」


私「そう」


怒りはない、元々諦めてたけどちゃんと今年はほしいって伝えたから、悲しみしかない


いやもう本気でこの人は家族のことどうでもいいんだなって分かった


何なら円周率の方が大事なんだな


やっぱり家族を気遣う事を夫に求めるのは無理だったね


離婚したいけど面倒くさ過ぎて嫌だから、本当死んでほしい


そっちも面倒くささはあるけど、まだマシだと思う


だってもう文句言われないし

怒鳴られないし

命令されないし

子どもを殴らないし

子どもの人生をコントロールしようとしないし

私の仕事をバカにしないから

死んでくれた方がマシ


何でも求めすぎるのは良くないと思うけど、家族の義務を務めろっと私たちには言う癖に、仕事してるから他は何にもしないのかよって


仕事してるからそれで帳消しにって私も思おうとしてたんだよ?


でもそれだと、私が幸せでなくて、死にたくなるのはどうしてだろう


ちょっとした優しさって欲しがってはダメなんだろうか