ケイくんもバイトをやめてしばらくしたら故郷に引っ越すそうだ


卒業式にはこちらに来るそうだが会える事はない


これでもうお別れ


そう思っていたので、不意に近くのモールでばったり会った時は心臓が飛び出しそうだった


私「おーい、ケイくん?」


ケイくん「私さん?何してるんですか?」


私「普通に100均、引っ越しは?」


ケイくん「後1週間です」


私「そうなんだ、じゃあ気をつけてね」


ケイくん「はーい」


びっくりし過ぎて変な会話になってしまった


本当びっくりした!


でも嬉しい!


最後に一目でも会えた事が嬉しい


きっともうこの人生でケイくんと会う事はないだろう


それでももう出会えた事実は変わらない


一度でも出会えた


一時でも好きだと思えた


眠れなくなるほど好きだったから


もうそれだけで幸せになっていた


神様ありがとうございます


誰かを好きになる気持ちを思い出せて本当に幸せ


この気持ちを思い出して生きていける


夫のことをこんな風に好きになれたら良かったのにね


そしたら何か違っていたのだろう


夫のことを好きになることは、多分ないだろう


多分夫が死んだら、夫のことを許せると思う


死んでも許さないとは思ってない


死んだら許してあげるよ


私や子ども達にしたことを


恋愛とは対極にある冷酷な気持ちでそう思っている


許してあげるよ、好きではないけど