夫から子供への暴力が子供達と私の心の傷になっていることを子供のメンタルダウンでやっと自覚した


この事に目を伏せて何もなかったみたいに生活してはいけないと、やっと気づけた


モヤモヤとした視界が開けたような気持ち


やっと目が覚めた


ちゃんと話し合おうとしても分かり合えないなら、分かり合えない事が分かった事が収穫で、一緒にこのままいるか、それぞれ別れて生活していくかも選べる


エアコンの風が当たるから余計に寝付けなくなった私は、目をぎゅっとつむり風除けに薄いタオルを顔にかけた

どうしたらいいか考えていくうちにやっと眠っていた


夢の中で私は電車に乗っていた

車窓の風景は縦浜市内へ続く

ペールピンクのチェスターコートに白いブラウス、黒いタイトスカートにブラウンのブーツ姿の私が窓に映る

髪型大丈夫?と、髪を整えている

さっと目の前にマークランドタワーが見えてきた

よし!仕事仕事!

そんな気持ちでシルバーとゴールドの腕時計を見た所で夢から覚めた


あぁ 夢か…

何かリアルだったな…


桜樹町駅か関無駅に向かう電車だったなと思いながらゆっくりと身体を起こした


スマホの画面が光った


転職アプリに通知が入ったみたい


「私様にオススメの求人!〇〇ホテルフロント職!」


ホテル業界、何度か検討した会社名がそこにあった


色々事務職に応募していたけど、ホテル業界は未経験だったからバイトで応募するか正社員で応募するか迷って検討中にしていたんだっけ


その通知の求人は、勤務地はかなり遠く片道2時間はかかる


この会社受けてみたいんだけど、近くの店舗では求人ないのかな?


直接会社のホームページから縦浜市内の求人がないかな?


検索するとあった!


桜樹町と関無!両方募集してる!


はやる気持ちを一旦整えて、少し緊張しながら朝食後に「応募」をタップして必要事項を入力した


あー神様どうかうまくいきますように!


そうだ!履歴書のデータも更新しておこう


応募動機を書きかえないと


次の日、一通のメールが届いた


またお祈りメールかもしれないと、恐る恐る開いた


メールの内容は、勤務時間の長い求人だったからその確認と、それでも良ければ履歴書を送付してほしいと丁寧に書いてあった


とりあえず履歴書を見てくれるみたい


半日後、作っておいた履歴書と職務経歴書をメールに添付して送信


ほっとしてコーヒーを淹れながら、夕食の下準備をしているとメール送信から程なくして不在着信が入っていた


番号を調べると桜樹町のホテルだった


緊張しながらかけ直す


ホテル採用担当

「はい、〇〇ホテル桜樹町です」


私「もしもし、こんにちははじめてお電話させて頂きます

私、私と申します」


採用担当の方とそのまま電話で軽い面接のようなものがはじまった

一通り話してからWEB適正検査を受ける事に!

その検査結果によって面接へと進める


図々しいとは思ったが、今のバイトとのダブルワーク希望のことも伝えたら、本社と相談してくれる事になった


15分くらいの電話を切った途端、私の周りの時間と空間がルービックキューブのようにカチャカチャと切り替わっていくような気持ちになった


あぁ、やっと何かが動き出しそう


まだまだどうなるか分からないけど、迷っていた現状から少しでも変わって行けたらいい

どんな結果になってもいいから、やるだけやってみよう

そのままWEB適正検査について調べたら、難しそうな問題がいっぱいだ

これは準備がいりそう、苦手な数学問題が出るようだし、漢字も忘れていそう

それでも心は軽かった


1つだけ不安な事は、夫にどう話すか…

接客業をよく思っておらず、ホテル業界の話もそれとなく以前した時にバイアスのかかった話ばかりだった

それでも扶養の事とかもあるから話さないわけにはいかない


明後日夫が帰ってくる


夫がいない平日にWEB適正検査を受けるとして、

とりあえず受かるか分からないけど、夫の心の準備のためと、急に受かったと聞いた夫が怒らないように受ける事だけは伝えてみようか


コーヒーをダブルウォールの耐熱カップに注いだ

いつもよりちょっと優しい香りがして、私を励ましてくれるコーヒー

どんな時もコーヒーを飲めば大丈夫な気持ちになる


上の子のセンター試験の日だし、明後日は忙しくなりそうだ