夫「夫婦でちゃんと話したい
子供の前でなく車で話そう」
私「仕事の後？」
夫「そう」
私「分かった」
昨晩の喧嘩の後、普通に話しかけてきた夫
普通に話せるの？と聞いたら話し合いを
提案された
正直怖い
殺されるかもしれない
だっていつも車の運転が荒くて、目につくもの全てに文句というか悪態をついてる夫と車で2人っきりなんて恐怖しかない
仕事は想像以上に忙しく、話し合いについて悩む時間はなかった
クタクタで最寄り駅に着いた
身体が軋むほど疲れているのに、まだ夫婦の話し合いをしなければならないのか
夫が車で迎えに来ているのが見えた
怯えながらも後ろの席に先ほど買ったパンやイチヂクの袋と一緒に乗り込んだ
私「今日は本当忙しかった、後ろに座るね」
夫「お疲れ様」
いつもなら汗臭いとかケミカル臭が鼻につくとか言うのにと思っていたら
夫「娘の頭に円形脱毛症の症状があるの気づいた？」
私「えっ？わかんない」
夫「俺達が喧嘩するせいだと思う
子供達の前では喧嘩しないようにしよう」
私「そうだね、後で頭も確認してみる
話し合いってその事？」
夫「それもあるし、色々」
私「最近お互い態度悪いよね
2人ともすぐイライラするし、
昨日も、言ったけど私の言うことはなんでも 否定するし」
夫「そんなことないだろ！」
私「そうやって否定するじゃん」
夫「じゃあ何か？いちいちそうなんだねーとか
分かるよーとか言わないと行けないのかよ！
そんな事思ってなくても！」
私「思ってなくても、そうなんだねーとか
私は一旦受け取って話ししているよ？」
夫「そんな事ないだろ！お前もきつい言い方す時 時あるだろ！」
私「否定されたから何でそう言うこと言うの？
って聞いてるんでしょ？
何でもかんでも否定しないでよ！」
夫「いちいち聞いてたら話進まないしイラつく」
私「それじゃ話できないって、少しは気を遣って 欲しいだけ…」
夫「家族なのに気を遣わないといけないとか
おかしいだろ？」
私「おかしくない！私の事蔑ろにしてる感じする！」
夫「してないだろ！」
私「全部否定じゃん！もうしんどい帰りたい！」
夫「家の周りをもう一周しようか？」
私「疲れてクタクタな上にこんな話ししたくない！」
夫「ほらなー
疲れてるのはお前だけじゃないのにな！
俺だって疲れてるんだよ！」
私「もう5日も夏休みとってるから疲れてないで しょう？
今日も一日パソコンしてたんでしょ？」
夫「今じゃなくて、疲れている時の話をしてんだよ！」
やっぱりまともな話し合いにはならない
こんな風に私に攻撃的な態度で話すようになったのは、私が言い返す事をはじめたからだ
バイトの採用が決まった日に最低と言われた時思った
私は最低ではない
あの時の冷たい怒りが私の生きるステージを変えてくれた
私は最低ではないと心から思うから、嫌なこと言われたら反論するようになった
それにしても、イライラしながら運転されるのは本当に怖い
近所で事故とか起こして欲しくないから、話のトーンを下げた
私「分かったよ
今日は私本当に疲れてるから
お風呂入りたいの
1人休んだからもう仕事本当に忙しくて、
大変だったの」
夫「分かったよ」
渋々夫が家の駐車場に車を停めてくれた
事故らなくて良かったと、胸をなでおろす
結局夫婦の話し合いは帰宅途中の10分足らずで終わった
今回の話しでは、子供の前では喧嘩しないようにする事と、
話しを否定しないでと訴えることができた
きっと夫は私の話を否定し続けると思うけど、否定されたら無視するか、嫌いなの？って聞いてみようか？
そうしたらまた喧嘩になりそう
あーでも、今まで子供の前でも悪態ついてキレまくってた夫が、子供の前で我慢できるわけないか
娘の円形脱毛症のことは心配だな
きっとこの話し合いは無意味何だろうと思いながら、1人シャワーを浴びた
入浴後、娘と話ししながら、最近刈り上げた娘の頭を触ってみる
私「かなり刈り上げたねー
美容師さんに何か言われた？」
娘「男の子でもこんなに刈り上げないって言われた！」
嬉しそうにいたずらっ子のように笑う娘の頭を撫でながら
私「少し失敗されたのかな？ここ剃りすぎかも？」
娘「あぁそこは前に頭皮に大きなニキビできて、 潰したら毛が生えなくなったとこ」
私「そうなの？知らなかった！
円形脱毛症みたいじゃない？」
娘「潰してから毛が生えなくなっただけだし、
小さいから円形脱毛症じゃないよ」
私「そうなんだ、良かったね」
娘「良くはないけどね、まぁ見えにくいからいいけど」
私は、娘が円形脱毛症ではなかった事に安堵した
だけどこの事は夫には伝えておかないでおこう
娘が円形脱毛症だと思っていれば、夫も少しは子供の前でキレたりしなくなるだろ
私「ハグする？」
娘「うん！」
高校生の娘をぎゅっと抱きしめた
すかさず息子も娘の後ろから
息子「ウェーイ」
と抱きついてくる
娘「息子は後で！ママがいい！」
2人をいっぺんに抱きしめた
大切な娘と息子
2人ともストレスかけないように気をつけるからね
ちゃんと2人のこと大切にするからね
ごめんね
心の中でつぶやいた
