しばらくして、フウくんとシフトに入った時に、ケイくんの話になった。
そんな悪いやつだとは思わなかったと話した。
そして、つい恋愛小説に出てくるような言葉を言われたと、出会った時の発言を口にしてしまった。
フウ「女だっら誰でもいいやついますんで、ワンチャンあるかもしれませんね!」
怒ったような吐き捨てるように言われた。
え?
怒った?
友達の悪口を言われたと思われたのか!
それに私もキモい事言った感じになってる!
ちょっと待って!
男女逆転して考えると、若い女子大生の発言に46の中年おっさんが色恋話してるみたいになってる‼︎
ワー!めちゃくちゃ反省しなきゃ!
これって私からフウくんへのセクハラみたいなってる!
アー!ヤバイ!ヤバイ!ヤバイ!
職場環境を悪化させるような事を言ってしまった…
しばらく無言で車を洗い続けた。
ワンチャンって何だ?
えっ?私の方がケイくんの事を狙ってる感じに思われたのか?
まぁ確かにちょっといいなって…違う違う違わなくもないかもしれなくもない。
でもでもでも!えっ!
ワンチャンってどういう意味?
ぐるぐる考え続けて、やっと覚悟を決めた。
私「フウくん、あの、私ね、一緒に働いてるみんなをとても大切に思ってます。だから、そんなケイくんと変な事にはならないから大丈夫です。
心配かけてすみません。」
ちょっとカタコトになりかけながらも、ものすごくまじめに話しかけた。
フウ「そうっすか!」
いつもの軽やかなフウくんに戻っていた。