第一次世界大戦中の革命で生まれたソ連邦は1991年に崩壊します。実質70年と少しの寿命でした。
共産中国が生まれたのは1949年ですから、これに70年をプラスすると2019年以後が彼の国の寿命ではないかと思われます。
本来ならソビエト連邦が崩壊してからアメリカがもっと早く同じ一党独裁の中国に厳しく接してくれたらよかったのですが、私がこのブログで指摘したようにアメリカの中国に対する過度の理想主義が発動されアメリカは中国に優しい政策をとり続けました。
「中国を援助して経済発展が続けば、いずれ中国は民主化し責任を持った大国になる」というアメリカの希望はもろくも崩れ去りました。
この中国に対するアメリカの理想主義が崩壊したところに現在のアメリカの厳しい対中政策が存在するのです。
ところで、今回のアメリカの中間選挙において共和党が下院で負けてしまいましたが、この選挙結果はアメリカの対中政策に影響を及ぼすのでしょうか?
選挙の直前に、アメリカの中国専門家であるデイヴィッド・シャンボー教授が「中国政策における超党派のコンセンサス」という記事を書いておられます。
https://www.chinausfocus.com/foreign-policy/the-new-american-bipartisan-consensus-on-china-policy
この中で教授は、いくら共和党が下院の選挙で負けたとしてもアメリカの議会では反中国のコンセンサスができており、現在の中国に対する強硬な政策が変わることはないだろうとし、次のように書いています。
「中国が国内的にもっとリベラルな方向に反転し、対外的に抑制的な方向に転換しない限り、アメリカの中国への強硬路線は永遠に続くと思われる。」
習近平中国主席が近い将来にこのような政策をとる可能性はほとんどないので、アメリカの強硬な政策はルトワックが言う通り「共産党が崩壊するまで続く」のでしょう。
続く。