アメリカの日本研究者であるトバイアス・ハリスさんはブログで次のように書かれています。

「結局長期にわたって政治が安定するため、または有効な政策を作るためには日本において有力な2大政党の競争が欠かせない。」
http://www.observingjapan.com/2016/07/japans-upper-house-elections-question.html

日本が衆議院の選挙において小選挙区制度を取り入れてから、彼の主張するようなことを目標にやってきたわけですが、どうもこれまでうまくいったとは私には思われません。

なぜうまくいかなかったのかを理由を考えると、日本において政策を作ってきたのは政党ではなく官僚だという事実です。

以前に取り上げたこともあるフランシス・フクヤマの新刊でも「強い官僚制」は必要だけれども勝手に国家目標を作ることには否定的で、その例として帝国陸軍が行った満州事変について書いていました。

官僚が「勝手に国家目標」を作るという例は現代の日本にも受け継がれており、その例が民主党野田政権の時に起きた消費税増税を決めた三党合意です。

このような重大な問題を決めるのにほとんど国会で消費税増税について議論が行われた形跡はありません。

日本のような強い官僚制で2大政党を作ってしまうと頭の良い官僚が分割統治(divide and rule)を行い自分勝手な政策を作りかねないのです。

それが3党合意の正体でした。

ゆえに日本においては官僚の暴走を許さないためにも力のある政権党は必要であり、2大政党では官僚を抑制することはできないのです。