前回予告した通り、峯村健司さんの『13億分の1の男』を読んだ感想です。
今回は主に2013年6月にアメリカで開かれた米中首脳会談で何が話し合われたのかを検討してみたいと思います。
私は以前からオバマ大統領の対中観に一抹の不安を抱いてきました。
具体的にいえば同じ民主党出身の大統領であるフランクリン・ルーズベルトと似たようなものになるのではないかという危惧です。
ルーズベルト大統領は「4人の警察官」という概念を提唱しました。その中身はハミルトン・フィッシュの『ルーズベルトの開戦責任』によれば次のようなものでした。
「中国は極東地域を、アメリカが太平洋地域をとり、イギリスとロシアがヨーロッパとアフリカを分割する。英国が世界に植民地を確保していることに鑑みると、ロシアがヨーロッパのほとんどを勢力下におくだろう。」
もちろん現実には、大英帝国が崩壊し、中国の国民党も大陸から放逐されてこのようなことは起こらなかったのですが、日本からみるとこのような構想はぞっとするものがあります。
オバマが大統領になった時もアメリカの一部では「チャイメリカ」だの「G2」などの言葉が囁かれ、ルーズベルト大統領のように「中国は極東地域を、アメリカが太平洋地域をとる」という状況が再現される可能性があったのです。
そこで峯村さんの本に戻ってみます。2013年の米中首脳会談で習近平中国国家主席はオバマ大統領にむかって、「釣魚島(尖閣諸島の中国名)は我が国の固有の領土で『核心的利益』だ。いかなる第3者の介入も許さない」と語り始めたのです。
また「日本の一部勢力は歴史の流れを逆行させようとたくらんでいるが、我々は戦後の国際秩序を守り抜く覚悟だ」などと70分間も習近平は一方的にしゃべったためにさしものオバマ大統領も「日本は同盟国で、友人で、民主主義国だ」と返答せざるをえなかったそうです。
オバマ大統領が日本との首脳会談の時間などと比較してはるかに中国に対して気を使っていることは確かですが、習近平は「核心的利益」を前面に出して決してアメリカに対して妥協することを拒否したのでした。
峯村さんの本であるアメリカの高官が「中国は自分達の『核心的利益』ばかりにこだわり過ぎだ。もっと共通の利益にも目を向けるべきだ」と批判したことは納得できます。
ただ日本としては習近平が「核心的利益」にこだわったために米中共同体やG2とかが出現しない状態になったのは本当にラッキーでした。
今回は主に2013年6月にアメリカで開かれた米中首脳会談で何が話し合われたのかを検討してみたいと思います。
私は以前からオバマ大統領の対中観に一抹の不安を抱いてきました。
具体的にいえば同じ民主党出身の大統領であるフランクリン・ルーズベルトと似たようなものになるのではないかという危惧です。
ルーズベルト大統領は「4人の警察官」という概念を提唱しました。その中身はハミルトン・フィッシュの『ルーズベルトの開戦責任』によれば次のようなものでした。
「中国は極東地域を、アメリカが太平洋地域をとり、イギリスとロシアがヨーロッパとアフリカを分割する。英国が世界に植民地を確保していることに鑑みると、ロシアがヨーロッパのほとんどを勢力下におくだろう。」
もちろん現実には、大英帝国が崩壊し、中国の国民党も大陸から放逐されてこのようなことは起こらなかったのですが、日本からみるとこのような構想はぞっとするものがあります。
オバマが大統領になった時もアメリカの一部では「チャイメリカ」だの「G2」などの言葉が囁かれ、ルーズベルト大統領のように「中国は極東地域を、アメリカが太平洋地域をとる」という状況が再現される可能性があったのです。
そこで峯村さんの本に戻ってみます。2013年の米中首脳会談で習近平中国国家主席はオバマ大統領にむかって、「釣魚島(尖閣諸島の中国名)は我が国の固有の領土で『核心的利益』だ。いかなる第3者の介入も許さない」と語り始めたのです。
また「日本の一部勢力は歴史の流れを逆行させようとたくらんでいるが、我々は戦後の国際秩序を守り抜く覚悟だ」などと70分間も習近平は一方的にしゃべったためにさしものオバマ大統領も「日本は同盟国で、友人で、民主主義国だ」と返答せざるをえなかったそうです。
オバマ大統領が日本との首脳会談の時間などと比較してはるかに中国に対して気を使っていることは確かですが、習近平は「核心的利益」を前面に出して決してアメリカに対して妥協することを拒否したのでした。
峯村さんの本であるアメリカの高官が「中国は自分達の『核心的利益』ばかりにこだわり過ぎだ。もっと共通の利益にも目を向けるべきだ」と批判したことは納得できます。
ただ日本としては習近平が「核心的利益」にこだわったために米中共同体やG2とかが出現しない状態になったのは本当にラッキーでした。
