来月にイスラエルのネタニヤフ首相がオバマ大統領の意向を無視してアメリカ議会で演説するそうです。
このネタニヤフ首相の動きに対してはアメリカの国内でもあまり評判が良くありません。ピーター・ベイナートといった日頃から現在のイスラエルを批判的に見ているユダヤ系の知識人だけでなくジェフリー・ゴールドバーグという普段はイスラエルに同情的な人もネタニヤフ首相の演説については否定的でした。
しかし、私はネタニヤフ首相の動きが成功してしまう可能性を大変危惧しています。
そもそもオバマ大統領とネタニヤフ首相が対立する背景にはイランの核問題についてどのように対処すれば良いのかという問題が存在します。
ネタニヤフ首相の立場は、軍事用であろうと民生用であろうと一切の核の濃縮は認めないというものです。
一方、オバマ大統領はイランがネタニヤフ首相の提案を拒否することは確実なので、民生用の核利用は認めつつ、できるだけそれが軍事用に転用できないようにいろいろな歯止めをかけようと現在もイランと交渉を続けているわけです。
このようなオバマ大統領とネタニヤフ首相の立場の違いに加えて、現在のアメリカでは大統領に反発するアメリカ議会の存在があります。
共和党が主導するアメリカ議会はイランに対する問題でアメリカ大統領よりはるかに強硬な立場に立っています。
だからネタニヤフ首相はオバマ大統領の意向を無視して議会で演説するようになったのです。
アメリカの国内の政治的対立に他国の首相が介入するわけですからアメリカの識者が怒り出すのもわかりますが、ネタニヤフ首相もバカではありません。なんらかの勝算があってのことだと思います。
次回はそれについて考えてみます。
