経営コンサルタントの倉本圭造さんのブログでイスラム国の人質問題で共感する部分があったので少し書いてみたいと思います。

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もっとざっくり言って、全体として「安倍首相的」な方向性で、「欧米(特にアメリカ)との連携を強化していくような動き」をしていった結果、イスラム社会にとって日本は「昔アメリカに立ち向かった俺たちの仲間」ではなく「アメリカ側に立っている俺たちの敵の一味」扱いされるようになったのだ・・・という話なのかもしれない。
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以前小泉総理がアメリカのイラク戦争に後方支援で参加する際に言われていたことは、「日本は中国や北朝鮮という東アジアでやっかいな問題を抱えているので将来アメリカに守ってもらうためにも、中東でアメリカに協力しておこう」というものでした。

当時この話を聞いたときは、なんと主体性のない話なのだろうかと落胆したりしつつもあまりに正直な発言だったため現在でもよく覚えているのです。

戦後の日本の国家体制はサンフランシスコ講和条約以来、平和憲法と日米安保の2本立てでこれまでやってきました。

しかし、この体制には明らかな欠陥があって、それは「自主防衛」ができないことです。

東アジアで自主防衛ができない日本は将来の日本の安全をより確実なものにするために、アメリカの中東政策に協力して、アラブの過激派に嫌われてしまったのです。

ところが日本のリベラル派は自主防衛できない日本のことを無視して今回の人質問題を安倍首相個人の問題にすり替えています。

少し話は変わりますが、今年の正月に放送された『朝まで生テレビ』で孫崎享氏が日本にある米軍基地をどうすれば良いのかと問われて、少しの間を置いてから「有事駐留」と答えていました。

つまり普段は日本から米軍を追い出しといて何か日本に危険が迫ったら米軍が駆けつけてくれることを想定しているみたいなのです。

このような薔薇色の自体を想定して発言している人に厳しい現実を見せるためには日米安保が無くなる場合があることを実感してもらう必要があると思うのですが、残念ながら日本の保守派のほとんどが親米を基調としているため、そのような政策はとれません。

安倍首相のやり方は日米同盟を強化しつつ憲法改正を行おうというものですが、どうもうまくいかないようです。

先の選挙でも次世代の党は惨敗し、共産党や公明党が票を伸ばしたことに現れています。この選挙結果を受けて憲法改正が安倍首相で実現できると考えている保守派の感覚が私にはあまり理解できません。

また、安倍首相の憲法改正の意向はリベラル派を過激化させているようで「安倍、辞任しろ」や「安倍死ね」などの下品な言葉がネット上で飛び交うようになっています。

一方、「自主防衛」のできない日本という実態は保守の方にも確実に不安感を与え一部の人が過激化し、こちらの方は「朝鮮人を殺せ」などとデモをするようになってしまいました。

激動する国際社会に日本の体制(平和憲法と日米安保)がうまく適用できない結果、国内の政治が両極化してしまったのが背景にあると思われます。

このような状態を治癒するためには国際社会が平静を取り戻すか、新たなコンセンサスを獲得できるような体制が構築できるかが鍵になりますが、どちらもそう簡単なことではないために日本の両極化はしばらく続きそうです。