『産経ニュース』から

「野田佳彦首相は22日午前、知日派のアーミテージ元米国務副長官らと官邸で会談した。これに先立ち、アーミテージ氏らは玄葉光一郎外相と外務省で会い、沖縄県・尖閣諸島をめぐり対立が続く日中関係に関し意見交換した。事態の沈静化のため日本が冷静に対応するよう要請したとみられる。

 一連の会談にはナイ元国防次官補やスタインバーグ前国務副長官らが同席した。一行は日本訪問後、中国も訪れる」

どうもアメリカは尖閣を巡って日中が戦争にならないように、このところ必死に日本と中国の間を調停しているようです。

これを見て、アメリカは一体どこの同盟国なのだろうと疑問に持つ日本人もいるのでしょうが、私はある程度納得しています。

というのも、これでも戦前の状態と比べてだいぶましになったのです。

戦前のアメリカ人外交官、ジョン・マクマリーは『平和はいかに失われたか』という本の中でワシントン会議以後アメリカが日本の利害を無視して一方的に中国におもねったことが逆に日中の対立を激化させてしまったことを指摘しています。

戦前も今回のようにアメリカが日中を真剣に調停してくれていれば、日中戦争が起こることはなく、ひいては日米戦争も防げたのではないかというのが私の率直な感想です。