ハーバード大学のワルト教授がブログに次のようなことを書いています。

「2002年ブッシュ大統領は、イラク侵攻を自ら訴えた。しかし、今回イランとの戦争を訴えているのは他の国(イスラエル)であり、またシンクタンクやロビーグループなどである。
オバマ大統領は決してイランとの戦争を率先して訴えている訳ではないし、さらにアメリカの保守派が述べるようなイランによる過大な脅威を感じているわけでもない。」

ではなぜ、オバマ大統領は経済制裁をするばかりで、イランと真剣な交渉を行わないのでしょうか。

ここで参考になるのは、今から70年前のフランクリン・ルーズベルト大統領の時代です。彼はアメリカは戦争をしないと言いつつ、着実に戦争に向けて動いていました。

なぜこのような二枚舌を使ったかといえば、当時の政敵である共和党のほとんどが、孤立主義者達であり、戦争に参加することをおおっぴらに宣言するわけにはいかなかったからです。

ところが、現在の共和党の候補者達はロン・ポール氏を除いて皆イランの爆撃に賛成しているのです。

オバマ大統領がイランとの戦争をしないと宣言すれば、共和党から叩かれるから黙っているのだという仮説も立てられそうですが、私にはオバマ大統領の考えがはっきりわかりません。

ただフランクリン・ルーズベルト大統領と真逆の立場に立たされているのは確かなようです。