藤原雅彦さんが書いた『日本人の誇り』を読みました。今回の本は明治維新から現代までの歴史について氏の認識を書かれています。

 結論部分で、日本人が祖国への誇りをどのように取り戻すべきかを藤原氏は3点書かれています。

 「戦勝国の復讐劇にすぎない東京裁判の断固たる否定でなければなりません。」

 「日本弱体化のための憲法を廃棄し、新たに、日本人の、日本人による、日本人のための憲法を作り上げることです。」

 「自らの国を自らで守ることを決意して実行することです。他国に守ってもらうというのは属国の定義と言ってよいものです」

 この3点については、私も何らいぞんがありません。ただ、現行の日米安全保障条約を結んだままで、このようなことを実行できるかははなはだ疑問であります。

 この点について藤原さんは「少なくとも一定期間、自らの力で国を守るだけの強力な軍事力を持った上で、アメリカとの対等で強固な同盟を結ばねばなりません。」と書いてあるだけなのですが、これは果たして現行の日米安保をやめて新たな条約をアメリカと結ぼうとしているのか、あまりよくわかりません。

 いずれにしろ、現在の日本の政治の枠組みではかなりハードルが高いとしか言うことができません。