管総理は今回の北朝鮮の砲撃に対して「中国に影響力を行使してもらいたい」というむねのことを語っていました。英字新聞の論調などでも鍵は中国にあると書いています。しかし、いかにして中国を北朝鮮に対して真剣にあたらせるかの方法を書いているところはほとんどありません。英国のエコノミストも次のように書いています。

This leaves China alone in a position to break the stalemate, by applying quiet pressure on its unruly ally. But China’s public reaction, as after the Cheonan’s sinking, was to urge calm and to condemn no one. And when China is a milquetoast, it only emboldens the Kim family—making life worse for everyone else.
(中国は手に負えない同盟国に対して静かに圧力をかけることによって、行き詰まりを突破することが出来る。しかし中国の公的な反応は、哨戒艦が撃沈された後にみられたように両者に対して落ち着くことを求めるだけで何も非難しないのである。中国がこのように臆病風にふかれていると、キムの家族をますます大胆にさせ、他の誰ををも幸せにしない。)

 今回の北の韓国に対する砲撃でも核問題でもこのエコノミストの分析は当てはまります。ところがエコノミストでさえ中国が真剣になって北朝鮮に対処させる方法を書くことが出来ないのです。

 そのような中でカトー研究所のダグ・バンドーだけが異色なことを書いています。

Moreover, Washington should indicate that it does not intend to allow a nonproliferation policy to leave only the bad guys with nuclear weapons.

Should the North continue with its nuclear program, the U.S. would reconsider its opposition to the acquisition of nuclear weapons by South Korea and Japan. Proliferation in Northeast Asia might be a nightmare, but if so, it will be one shared by Beijing.
(ワシントンは中国に対して悪者だけが核兵器を所持できる核拡散を許すべきではないと示した方が良い。
 北朝鮮が核開発を続けるならば、アメリカは韓国や日本が核を持つことに反対する考えを再考すべきだ。核の拡散が東アジアで起こることは悪夢だが、そうなるならばそれは中国が共有するものになるだろう)

 バンドーが主張するようにアメリカが中国に対して北の核開発を辞めさせなければ、アメリカは日本や韓国の核武装を容認するということを示すことによって中国は真剣に北朝鮮に対処するでしょう。

 ところが、アメリカは中国と同等かそれ以上に日本に核武装をさせることを嫌がっているので、決してバンドーの提案を主張することはないでしょう。その結果中国が北に介入する動機を奪っているのです。

 さらに以前にも書いたように、韓国も北朝鮮の挑発に対してなんらの反撃もしませんから、これからもさらに北朝鮮の挑発が続くでしょう。