ボストン大学のアンドリュー・ヴェイセビッチ教授の最新作 Washington Rulesをようやく読み終わりました。彼は元軍人でヴェトナム戦争にも従軍の経験があるそうです。この本にも書かれていることですが、彼が軍人時代に冷戦後の東ドイツを歩き、これまでアメリカでいわれていた「ソビエトの脅威」は実は嘘ではなかったのかと疑問に思い、アメリカのこれまでの外交を勉強し直し現在はアメリカの外交を徹底的に批判する立場に立っています。
またヴェイセビッチ教授は、オバマ大統領が演説でとりあげたこともあるニーバー神父の本に解説を書かれているように、思想としてはジョージ・ケナンと同じようなに現実主義(リアリズム)の立場に立ちます。現実主義の立場から戦争を批判するという思想は、日本であまりお目にかかったことがないので、そこが私にとって魅力的にうつるわけです。
私は、これまでヴェイセビッチ教授の本を3冊読みました( American Empire, The Limits of Power, Washington Rules)。どの本についても言えることなのですが、この教授は語彙力が大変豊富で知らない単語がしょっちゅう出てきます。最初は辞書を引きながら読んでいたのですが、だんだんめんどくさくなって最後は勢いで読んでしまったので完全に理解しているとは言いがたいのですが、とても共感したところを書いてみます。
まずはキューバ危機です。13daysという映画を見た方はわかると思うのですが、この映画はアメリカの偵察機がキューバにソ連からのミサイルが搬入されるところを写すところから始まります。そして最後はケネディー大統領が他の閣僚の強硬論を押さえて、核による危機を未然に防いだというハッピーな終わり方をするのですが、ヴェイセビッチ教授はこのような見方を厳しく批判しています。
というのは、カストロがソ連から核ミサイルを搬入したのにはそれなりの理由があったからです。ケネディー大統領は就任直後にBay of Pigs 作戦を行います。これはカストロを失脚させようとアメリカのCIAがキューバからの亡命者を使ってやった作戦ですが、大失敗に終わってしまいます。
ところがこの失敗にもかかわらず、ケネディー大統領は執拗にキューバの転覆を狙い続けます。この時のケネディー大統領のキューバに対するやり方はstate sponsored-terorrism (国家主導のテロリズム)だとヴェイセビッチ教授は批判しています。
このようなアメリカのやり方に恐れを抱いたカストロ議長はソビエトに助けを求めたのです。ところが、13daysのようなアメリカ映画はこのような部分は意識的かどうかはわかりませんが、省いてしまうのです。残ったものがケネディー大統領のヒロイズムになるわけです。
ヴェイセビッチ教授は9.11事件についても同じことが当てはまると主張します。少なくともソビエトのアフガニスタン侵攻に対してとったアメリカの政策やイランのシャーをアメリカが転覆したところまで遡らなければわからないのに、いきなりツイン・タワーが倒れたところから話が始まってしまうのでした。
このことは日本の真珠湾攻撃にも全く当てはまると私は思いました。ちょうど昨日のブログで田母神将軍は「真珠湾攻撃から日米戦争が始まったというのはアメリカの宣伝である。」と書かれていました。彼の指摘は鋭いところをついていると思いました。
続く。
またヴェイセビッチ教授は、オバマ大統領が演説でとりあげたこともあるニーバー神父の本に解説を書かれているように、思想としてはジョージ・ケナンと同じようなに現実主義(リアリズム)の立場に立ちます。現実主義の立場から戦争を批判するという思想は、日本であまりお目にかかったことがないので、そこが私にとって魅力的にうつるわけです。
私は、これまでヴェイセビッチ教授の本を3冊読みました( American Empire, The Limits of Power, Washington Rules)。どの本についても言えることなのですが、この教授は語彙力が大変豊富で知らない単語がしょっちゅう出てきます。最初は辞書を引きながら読んでいたのですが、だんだんめんどくさくなって最後は勢いで読んでしまったので完全に理解しているとは言いがたいのですが、とても共感したところを書いてみます。
まずはキューバ危機です。13daysという映画を見た方はわかると思うのですが、この映画はアメリカの偵察機がキューバにソ連からのミサイルが搬入されるところを写すところから始まります。そして最後はケネディー大統領が他の閣僚の強硬論を押さえて、核による危機を未然に防いだというハッピーな終わり方をするのですが、ヴェイセビッチ教授はこのような見方を厳しく批判しています。
というのは、カストロがソ連から核ミサイルを搬入したのにはそれなりの理由があったからです。ケネディー大統領は就任直後にBay of Pigs 作戦を行います。これはカストロを失脚させようとアメリカのCIAがキューバからの亡命者を使ってやった作戦ですが、大失敗に終わってしまいます。
ところがこの失敗にもかかわらず、ケネディー大統領は執拗にキューバの転覆を狙い続けます。この時のケネディー大統領のキューバに対するやり方はstate sponsored-terorrism (国家主導のテロリズム)だとヴェイセビッチ教授は批判しています。
このようなアメリカのやり方に恐れを抱いたカストロ議長はソビエトに助けを求めたのです。ところが、13daysのようなアメリカ映画はこのような部分は意識的かどうかはわかりませんが、省いてしまうのです。残ったものがケネディー大統領のヒロイズムになるわけです。
ヴェイセビッチ教授は9.11事件についても同じことが当てはまると主張します。少なくともソビエトのアフガニスタン侵攻に対してとったアメリカの政策やイランのシャーをアメリカが転覆したところまで遡らなければわからないのに、いきなりツイン・タワーが倒れたところから話が始まってしまうのでした。
このことは日本の真珠湾攻撃にも全く当てはまると私は思いました。ちょうど昨日のブログで田母神将軍は「真珠湾攻撃から日米戦争が始まったというのはアメリカの宣伝である。」と書かれていました。彼の指摘は鋭いところをついていると思いました。
続く。
