中国人船長を釈放して、日本が中国に「無条件降伏」したときには私もずいぶん腹が立ったのですけれども、時間がたって少し考え方が変わってきました。
元外交官の孫崎享さんが以前書かれた本にこのサイトが紹介されていました。ここは英字新聞のコラムや論説をあらゆるところから集めています。私も出来る限り今回の中国船衝突事件に関して書いてあるものを読んでみました。
その結果、5:1ぐらいの割合で中国のやり方を批判しているものばかりでした。例外は中華系の英字新聞とニューヨーク・タイムズ(笑)ぐらいでした。フランスでも中国のやり方を批判しているようです。
「2日付のフランス紙ルモンドは、1面の社説で『中国近海に地政学的な暴風雨警報』と題し、沖縄県・尖閣諸島付近での漁船衝突事件をめぐって中国が見せた強硬姿勢にアジアの周辺各国が大きな懸念を抱いていると論評した。
同紙は、日本側に拘束された船長の身柄を取り戻すため『(本来は)外交的な方法で解決を目指すべきところだが、中国は自らの力を試す道を選んだ』と指摘。高官交流停止や交流イベント中止など中国側が示した姿勢は『強烈なナショナリズムにより、隣国を威嚇することさえいとわない、粗暴で不安を感じさせる素顔を暴露する結果になった』と論じた。
中国の強硬姿勢は、同国と領土問題を抱えるベトナム、フィリピン、マレーシア、ブルネイなどの各国に大きな恐怖を与えているとした上で『予測される結論』として『この地域の多くの国が(自国の安全の)保障のため、米国への戦略的な接近を望むだろう』と指摘した。」(共同)
私が英文で読んだ評論もだいたいこんな感じでした。
日本は戦前から「宣伝」Propaganda に弱いと言われてきました。劇作家であり詩人でもあったフランスの外交官のポール・クローデルが日本にいたときの滞在記にそう書いていました。また、アメリカ人ジャーナリストのヴィンセント・ウィリアムズも戦前に書いた『中国戦争宣伝の内幕』に同じことを書いています。
今回のように国際世論が中国に厳しく、日本に比較的暖かい記事を書いてくれた時代などあったのでしょうか?
それに比べれば中国人船長を無条件で釈放するぐらいでそんなに怒る必要は無いのではないかと考えるようになってきたのです。
元外交官の孫崎享さんが以前書かれた本にこのサイトが紹介されていました。ここは英字新聞のコラムや論説をあらゆるところから集めています。私も出来る限り今回の中国船衝突事件に関して書いてあるものを読んでみました。
その結果、5:1ぐらいの割合で中国のやり方を批判しているものばかりでした。例外は中華系の英字新聞とニューヨーク・タイムズ(笑)ぐらいでした。フランスでも中国のやり方を批判しているようです。
「2日付のフランス紙ルモンドは、1面の社説で『中国近海に地政学的な暴風雨警報』と題し、沖縄県・尖閣諸島付近での漁船衝突事件をめぐって中国が見せた強硬姿勢にアジアの周辺各国が大きな懸念を抱いていると論評した。
同紙は、日本側に拘束された船長の身柄を取り戻すため『(本来は)外交的な方法で解決を目指すべきところだが、中国は自らの力を試す道を選んだ』と指摘。高官交流停止や交流イベント中止など中国側が示した姿勢は『強烈なナショナリズムにより、隣国を威嚇することさえいとわない、粗暴で不安を感じさせる素顔を暴露する結果になった』と論じた。
中国の強硬姿勢は、同国と領土問題を抱えるベトナム、フィリピン、マレーシア、ブルネイなどの各国に大きな恐怖を与えているとした上で『予測される結論』として『この地域の多くの国が(自国の安全の)保障のため、米国への戦略的な接近を望むだろう』と指摘した。」(共同)
私が英文で読んだ評論もだいたいこんな感じでした。
日本は戦前から「宣伝」Propaganda に弱いと言われてきました。劇作家であり詩人でもあったフランスの外交官のポール・クローデルが日本にいたときの滞在記にそう書いていました。また、アメリカ人ジャーナリストのヴィンセント・ウィリアムズも戦前に書いた『中国戦争宣伝の内幕』に同じことを書いています。
今回のように国際世論が中国に厳しく、日本に比較的暖かい記事を書いてくれた時代などあったのでしょうか?
それに比べれば中国人船長を無条件で釈放するぐらいでそんなに怒る必要は無いのではないかと考えるようになってきたのです。