Cold War is over and Japan has won.
この言葉はポール・ソンガス上院議員が冷戦が終わったときに語ったとされるものです。現在からみれば、あまりにも荒唐無稽なものですが、当時はアメリカでよく引用されていました。
確かに米ソ冷戦構造は日本に有利な情勢をもたらしました。そして冷戦終了直前にバブルが拡大し、冷戦終了とともにバブルははじけてしまいました。
私がここでいいたいことは、バブルという現象は単なる経済現象としてとらえるだけでいいのかという問題です。日本人は日本に有利な冷戦体制が永遠に続くと思い込み、ある種のユーフォリアにおちいりそれに付随して経済もバブル化したのではないかというのが筆者の仮説です。
バブルが破裂してから日本は経済を立て直そうと努力しますが、同時に対米関係を中心に外交も変革しようとしました。それが特に顕著だったのが細川政権と鳩山政権でした。天木直人さんの『さらば日米同盟』から引用してみます。
「興味深いのは95年に沖縄で少女暴行事件が起き、米軍撤退の気運が沖縄住民の間で高まった時期と、樋口レポートの発表が重なったことだ。この二つが米国に危機感を抱かせ、日米関係が一時的にせよ緊張した。いままた普天間基地移設問題に米国が神経を尖らせている。沖縄問題、在日米軍撤退要求、日米同盟からの離脱と東アジア集団安全保障体制への移行。これらは一本の線でつながれた、日本の対米自主要求であろ。米国が最も恐れる要求である。」
沖縄で少女暴行事件が起きたのは村山内閣のときですが、日米同盟よりも国連を重視した樋口レポートをまとめるようにしたのは細川総理でした。
鳩山首相も細川首相も最後は無惨に辞めていきました。対米外交も何一つ変わらなかったのです。
ではこれからの日本は経済的にも外交的にも低空飛行を続けていくのでしょうか。私はそうは思いません。次回はその理由を書いてみます。
この言葉はポール・ソンガス上院議員が冷戦が終わったときに語ったとされるものです。現在からみれば、あまりにも荒唐無稽なものですが、当時はアメリカでよく引用されていました。
確かに米ソ冷戦構造は日本に有利な情勢をもたらしました。そして冷戦終了直前にバブルが拡大し、冷戦終了とともにバブルははじけてしまいました。
私がここでいいたいことは、バブルという現象は単なる経済現象としてとらえるだけでいいのかという問題です。日本人は日本に有利な冷戦体制が永遠に続くと思い込み、ある種のユーフォリアにおちいりそれに付随して経済もバブル化したのではないかというのが筆者の仮説です。
バブルが破裂してから日本は経済を立て直そうと努力しますが、同時に対米関係を中心に外交も変革しようとしました。それが特に顕著だったのが細川政権と鳩山政権でした。天木直人さんの『さらば日米同盟』から引用してみます。
「興味深いのは95年に沖縄で少女暴行事件が起き、米軍撤退の気運が沖縄住民の間で高まった時期と、樋口レポートの発表が重なったことだ。この二つが米国に危機感を抱かせ、日米関係が一時的にせよ緊張した。いままた普天間基地移設問題に米国が神経を尖らせている。沖縄問題、在日米軍撤退要求、日米同盟からの離脱と東アジア集団安全保障体制への移行。これらは一本の線でつながれた、日本の対米自主要求であろ。米国が最も恐れる要求である。」
沖縄で少女暴行事件が起きたのは村山内閣のときですが、日米同盟よりも国連を重視した樋口レポートをまとめるようにしたのは細川総理でした。
鳩山首相も細川首相も最後は無惨に辞めていきました。対米外交も何一つ変わらなかったのです。
ではこれからの日本は経済的にも外交的にも低空飛行を続けていくのでしょうか。私はそうは思いません。次回はその理由を書いてみます。