今週の『週刊朝日』に政治ジャーナリストの渡部幹介が小沢一郎について語っています。この人は小沢一郎研究家と語るだけに小沢の肉声をかなり忠実に書いている気がします。

 この記事の中で私が納得したことを一部書き留めておきます。

 「同じくらい罪深いのは岡田克也外相です。普天間問題で首相が『最低でも県外』と言っているのにもかかわらず、その逆をやろうとした。北沢防衛省も同じです。長妻厚労相のような力不足の閣僚もいた。鳩山さんの資質に問題があったことは確かだけれども、ある意味ではこういう閣僚たちによって鳩山内閣はつぶされた」

 私も岡田外相や北沢防衛大臣が首相の意に反して、早々とこれまでの意見を変えてしまったのには驚きました。北沢防衛大臣のようなあまり能力の無い人がこうなってしまったのはしょうがなかったのでしょうが、岡田外相までもが首相を早々に裏切ったのは私としても驚きでした。


 しかし、普天間問題について渡部氏がこの記事で書いていないことがあります。それは小沢一郎の責任です。小沢一郎は普天間問題が迷走している間に、内閣と党の問題は全く別と考え、ぜんぜん関わりを持とうとしませんでした。

 議院内閣制で党と内閣がそれぞれ別々に動いていくことなどあるのでしょうか。おそらくは二重権力批判から小沢氏は内閣と党は別々と答えたのでしょうが、そのようなことがあり得なかったことは、鳩山首相と小沢幹事長2人が同時に辞めたことで明らかになってしまったのです。