田中宇氏の最新刊『米中逆転』を今読んでいるのですが、読み終える自信がありません。

 彼の文章を少し引用してみます。

 「米オバマ政権は隠れ多極主義なので、日本の自立とアジア協調策を歓迎している。日本が不平等な日米同盟を解消できれば、従来より対等な日米の協調関係が結べるだろう。」

 鳩山首相は田中氏の考えるように行動した結果、オバマ大統領は会談もしてくれなかったのですが、何か。

 もう一例。

 「ブッシュは、英イスラエルを巻き込みながら米国を自滅的に破綻させることで、世界体制を米英中心型から多極型に転換させることを隠れた意図としていたと私は推察している。」

 この文章を素直に読むと、ブッシュ大統領は最初からイラク戦争は泥沼になるとわかっていたけれどそれでもイラクを侵略したのだというふうにしか読めません。

 しかし、本当にそうだったのでしょうか?

 この本はこのような検証不可能な文章がこれでもかというぐらいに続いていくのです。

 ということで、このブログを書いている途中で完全に読む気がなくなったのでした。