今度はウォールストリート・ジャーナルだそうです。

産經新聞のネットより

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 米紙ウォールストリート・ジャーナルのアジア版(電子版)は22日付で、現在の日米関係について「ジャパン・ディッシング(日本非難)」と題する記事を掲載した。

 記事を書いたのは、米大手シンクタンク「アメリカン・エンタープライズ公共政策研究所」のオースリン日本部長。この中で、日米関係について「かつてはジャパン・バッシング(日本たたき)、ジャパン・パッシング(日本素通り)という時期があったが、今やジャパン・ディッシングともいうべき新しい時代に入った」としている。

 その理由として、「鳩山由紀夫首相の信頼はボロボロになり、米政府高官たちは日本人を内心でますます見放すようになってきている」からだと指摘。その上で、「米国との親密な関係がなければ、日本は(アジアにおいて)今以上に孤立することになるだろう。それは世界第2位の経済大国にとって健全な状態とはいえない」としている。

 記事はまた、「だれも日米同盟が崩壊するとは予測していないが、鳩山首相が現状を変えることができなければ、両国関係は明らかに棚上げされるだろう」と強調。「ワシントンとの話し合いができる状態になるか、鳩山首相が辞任しない限り、ジャパン・ディッシングは、アジアにおける数十年にわたる安定と繁栄を一変させる脅威となる」と結論付けている。
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>米国との親密な関係がなければ、日本は(アジアにおいて)今以上に孤立することになるだろう。

 戦後65年間同じことを繰り返しアメリカから聞かされてきたのですが、本当に日本はアメリカなしでは孤立するのでしょうか。

 ちょうど英国BBC放送が恒例になっている、影響力調査をつい最近発表したので日本の部分のグラフを貼付けておきます。
勢力均衡


 このグラフをみて気づいたことをいくつか書いてみます。日本をはっきりと否定的に見ているのは中国のみです。驚いたのはこういう調査を必ず中国と同じぐらい日本を否定的にみている韓国なんですが、なんと今回はヨーロッパ大陸のドイツやフランスよりも日本の好影響を指摘しています。どうしたんだろう韓国。

 前回の調査でもトルコの日本に対する目はかんばしくなかったのですが、今回も少しは改善したとはいえ、日本を否定的に見る癖は直っていませんでした。トルコに関して日本が否定的に見られる理由が筆者にはわかりません。

 ついでにアメリカの方を見ていきましょう。
勢力均衡



 アメリカは日本よりかなり世界から否定的に見られています。アメリカが悪影響を与えていると思っている国は日本よりも多数に上っています。一番アメリカを否定的に考えているのはここでもトルコです。

 アフリカがアメリカに好印象を与えているのはオバマ大統領のおかげでしょう。

 ということで、ウォールストリート・ジャーナルがいうように日本が孤立していると考えるのはほとんど証拠がありません。それよりもアメリカはパキスタンなどでも嫌われているわけです。本当にあそこの戦争はうまくいくのでしょうか。

>ワシントンとの話し合いができる状態になるか、鳩山首相が辞任しない限り、ジャパン・ディッシングは、アジアにおける数十年にわたる安定と繁栄を一変させる脅威となる。

 あからさまな首相辞任要求です。実はアメリカは細川内閣のときも武村官房長官をやめさせろと日本に忠告していたと小池百合子女史が書いていました。このこともあって細川政権は崩壊に向かっていきました。

 今回も同じことが繰り返されようとしています。

 日本がこれまで自民党一党支配だったのは民主主義が成熟していないからだといわれてきました。しかし政権交代を経験してわかったことは、アメリカは自分が反米と思う政権が日本の政権につくことを許さないのです。

 アメリカはブッシュ政権のときに、パレスチナの人々に選挙を促しました。そしたらパレスチナの人々はアメリカがテロリストと思っていたハマスに投票したのです。これにショックを受けたブッシュ政権はハマス排除に動きだします。あれほど公正な選挙をしろと言っていたのに。

 現在のオバマ政権にとって日本の民主党政権はパレスチナにおけるハマスのように思っているはずです。