『産經新聞』の「正論」に韓国の保守系評論家・趙甲済氏が北朝鮮問題について書いています。私もかなり共感する部分があるので重要部分を解説してみたいと思います。

 金正日は訪朝した小泉首相に対して「中国、ロシアも理解しているのに、米国だけがわれわれの核保有に反対する。6カ国協議を通して米国と二重奏をしたい。われわれは、ノドがかれるほど歌うつもりだから、周辺国にはオーケストラ伴奏をお願いしたい。伴奏がよければ歌もよくなろう」と言ったのだそうだ。

 やはり北朝鮮の目的はアメリカに北の核保有を認めて欲しいのである。

 また、中朝関係で趙氏は「北朝鮮に核を放棄させるための手段を中国は持っている。しかし、北への石油供給を中断するような決定的な措置はとらない。その背景には、『核を持つ北朝鮮』の方が『崩壊する北朝鮮』よりも自らの国益に有利に働く、と判断していることがある。」と書いています。

 趙氏のこの意見に私は100%賛成である。で、氏は結論として次のように書いています。

「方法はある。冷戦時代に西側国家が勝利した方式だ。米韓日欧が北内部に人権、情報、民主的価値観やカネを注入し、北の人々の考え方を変え、彼らの力で体制を倒し核武装を解体させることだ。自由主義陣営にはその手段は多いが、問題は勇気と信念が不足していることだ。」

 趙氏は北朝鮮に対する「封じ込め」を主張しておられます。筆者もこれには賛成しますが、これだけでは北朝鮮問題は片付きません。なぜなら北を援助している中国がいる限り封じ込めには大きな穴があいたままなのですから。

 結局、中国で共産党の一党支配に変化が無ければ北朝鮮問題は解決しないのです。

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