いきなり姫路城 | 一陽来復

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散歩、ごはん、プラモが至福のひととき

ガンプラにはまった中学生以来だ。城郭のプラモデルはいくつか作ってはいた。当時は確か屋根がゴールドになっているやつで姫路城やら岐阜城、松本城なども作ってみたが塗装するなどという意識もなかった。が、いまやネットで多くの先達が知識や技術を披露してくれているのでありがたい。通販も心強い。そんなことで、40年ぶりとなるのであるが、いきなり姫路城に挑戦した。このプラモは土台が2つのパーツからできていてそれがぴったりはまらないのが最初の難関だ。そのためにパテというものを購入した。そういえばプラモ好きな友達が「パテはすごい」とやたら口にしていたな。40年たってようやくその意味が理解できた。そのパテを土台の組み合わせのずれに塗り込み、紙やすりをかけるところからはじめた。2つのパーツを組み合わせた線はきれいに消すことができた。(あとで地面を塗ったり、樹木を植えたりしてそういった線は隠すことができるのだが、そのあとの部品接着の作業も含めてやりやすくなるのでこれはやっておいたほうがいいとおもった)

そして石垣のすじ彫り。そのためにハンディリューターという電池式の工具を購入した。これも通販なのだがプラモデル専門店にいくと売っている。ヨドバシのプラモ売り場には置いてあった。力の入れ加減が難しい。強すぎると筋が深くなるが全部に入れるのが大変になる。弱すぎればぼこぼこした筋になって見栄えがしない。そしてその時にでる削りかすも厄介だ。しかし一心不乱に彫っていると余計なことも考えなくて無心になれるのがよい。ラジオを聴きながらやるのが楽しい!音楽ならジャズもいいかも。いろいろな彫り方を試したが、たての線を彫ったあと横に一直線に彫り、そのあとで気になるところを1つ1つもう一度彫りなおすのが自分にはぴったりきた。次に土台にサーフェイサー1000(グレー)を塗布。この時生まれて初めてエアブラシを使った。職人になった気分で楽しい。そのあとは石垣と城内の道の塗装。慎重を期してマスキングテープ(写真中の緑色のテープ)を張り付けて保護しながら塗った。


石垣の塗装はまず、ラッカー塗料ニュートラルグレー(通販で手に入らず、明灰白色(日本海軍)をつかった。)を石垣全体に塗布。そしてその上から黄色系のアクリル塗料を筆塗りした。姫路城の石垣は結構 黄色味を帯びていると思ってやってみたが、なんだかトウモロコシの食べかけみたいになってしまったので塗りなおした。写真はトウモロコシ状態。

石垣が納得した色になったらそのすじ彫りしたところにエナメル塗料の黒を随分薄めて筆で流し込むのだ。これを墨入れというらしい。石垣の雰囲気がリアルになる。黄色の追求を断念し、石の色がリアルに見えた!と思ったところで妥協。

画面右下の庭園のデザインを考えるのが楽しかった。うーん小堀遠州に教わってみたい。

池は「水底カラー」という商品をつかった。完全に勘違いなのだが、この商品はこれを入れると固まるのではなく、底に塗って、乾いた後そこにシリコンなどを流し込んで水を再現するらしい。知らなくって水底カラーをドボドボと注いでしまった。注ぐ液体は「リアリスティックウォーター」が使いやすくてよいとおもいます。(少々お高くボトルで3000円くらい)

城内は「情景テクスチャーペイント ライトサンド」を使って筆塗り。城郭の地面にぴったりの雰囲気だとおもいます。

芝生は「マットメディウム」という絵具をカスタマイズするためのクリーム。これを水に溶かすと乾いた後で接着剤の役割になるらしい。このマットメディウムの水割りを筆でぬってパウダーをふりかければ芝生のできあがり。(芝生の厚みを出すには一度ふりかけたあと、スポイトでマッットメディウムの水割りを垂らしてその上からまたパウダーをふりかけます。マットメディウムも少々お高いですが使いやすいです。)

いよいよ建造物の組み立てです。わくわく感MAX!しかしこのわくわく感はこのあとすぐに打ちのめされるのでした。


部品同士がうまくかみ合わなかったりします。そんなときは思い切ってやすりを使いながら部品の出っ張りを削ったりしながらピタッとあうまで調整するのが良いと思います。写真手前のやぐらや連立天守部分などはほんとうにてこずりました。

接着剤はタミヤの柑橘系の香りがするプラモ専用接着剤がいいと思います。パーツによって100均の瞬間接着剤と使い分けるのがいいかも

苦労の末にようやくここまで。難関をくりぬけたという達成感がすごい


緑の装飾を終えて 完成です



木は付属品を加工しました。それとフォーリッジクラスターという商品を使いました。ちぎって張り付けるだけて森の繁み感がすごい。
リアルな木とフォーリッジクラスターを組み合わせるとかなりいい感じになるとおもいます。
下の写真は付属品の木にマットメディウム水割りを塗り付けてパウダーを振りかけて木を作ってみました。



これらの情報や技術はすべて見も知らずのネットの先達の示してくれた動画などから学びました。皆様どうもありがとうございました。
最初に超難関の姫路城にチャレンジしてよかった。次はこじんまりと高知城いってみよー

 

 

石垣のスジボリはこの道具を使いました。

浦和工業 HD10-21-7 電池式マイクログラインダー 紫 <軸径φ2.34mm(JIS規格)>電源:単三乾電池2本 

このマイクログラインダーには付属の刃がついていますがΦ1.0なので石垣には太すぎます。そこでΦ0.5の刃を別で購入しました。

→ミニター(株) ミニモ 超硬カッター スパイラルカット Φ0.5 BC1402 (軸径は2.34mmです。お間違えなく。)

Yahooなどご参考に。ちなみにΦ0.3も必死に探して購入しましたが出来栄えに違いはないですね。