小建中湯

<出典>
傷寒論


<構成>
a.
桂枝 芍薬 大棗 甘草 膠飴 生姜

b-1.
桂枝4.0 芍薬6.0 大棗4.0 甘草2.0 膠飴20.0 生姜
b-2.
桂枝4.0 生姜4.0(乾1.0) 大棗6.0 芍薬6.0 甘草2.0
膠飴20.0を加え火に上せ煮沸すること五分間にて止め,之を温服す


<特徴>
建中湯類は、桂枝湯からの変方として考えることもできるが、
桂枝湯は、おもに表虚を、建中湯類は、おもに裏虚にをつかさどる
a.
桂枝4.0 生姜4.0(乾1.0) 大棗6.0 芍薬6.0 甘草2.0
右方の如く煎じ滓を去り膠飴20.0を加え火に上せ煮沸すること五分間にて止め,之を温服す。
(金匱要略)
○夫男子平人脉大為労,極虚亦為労(宜本方) (虚労)
○男子平人,脉虚弱細微者,喜盗汗也(宜本方) (虚労)
○男子面色薄者,主渇及亡血,卒喘悸脉浮者,裏虚也(宜本方) (虚労)
○男子脉虚沈弦,無寒熱,短気裏急,小便不利,面色白時目瞑,兼衂,少腹満,此為労使之然(宜本方)(虚労)
○労之為病,其脈浮大,手足煩,春夏劇,秋冬瘥,陰寒精自出,皆為労得之(宜本方) (虚労)
○脈沈小遅名脱気,其人疾行則喘喝,手足逆寒,腹満甚則溏泄,食不消化也(宜本方) (虚労)
○虚労,裏急,悸,腹中痛,夢失精,四肢痠疼,手足煩熱,咽乾口燥本方主之

(傷寒論)
○傷寒,陽脉濇陰脉弦,法当腹中急痛,先与小建中湯,不差者,小柴胡湯主之(太湯中)
from: 「増補改訂版 重要漢方処方解説口訣集」 中日漢方研究会

b.
本方は一般に直腹筋拘急の腹証のあるものに応用すれば間違いない
老婦人などで頻尿で外出も出来ないようなのに本方をやるとなおる場合が多い
[応用] 小建中湯とは建中つまり胃腸を丈夫にする薬金で、胃腸の弱い人にはすべて応用される
from: 「漢方精撰百八方」相見三郎著


<合方>
1. 黄耆建中湯
2. 当帰建中湯
3. 帰耆建中湯
4. 桂枝加竜骨牡蛎湯
5. 八味丸


<他>
1. 四逆湯
2. 真武湯
3. 茵蔯蒿湯
4. 茵陳五苓散
5. 桂枝加芍薬湯
6. 越婢加朮湯
7. 大建中湯