コーセー2代目社長、小林禮次郎 | 墓守たちが夢のあと

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歴史に名を残した人物の墓所データベースです。

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小林家の墓所

 日本の大手化粧メーカー「株式会社コーセー」の2代目社長、小林禮次郎は、創業者・小林孝三郎の息子で、昭和26年(1951)早稲田大学理工学部応用化学科を卒業後、大卒理科系社員第一号として「小林コーセー」へ入社。
 「株式会社小林コーセー」が設立されたのは、その3年前ですから禮次郎は、実質的な創業時のメンバーとして父を支えていくことになるのです。

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小林禮次郎の墓

 昭和31年(1956)に取締役研究部長、昭和39年(1964)に常務取締役、昭和51年(1976)に専務取締役と順調に昇進し、昭和54年(1979)に代表取締役専務、そして昭和56年(1981)に父・孝三郎より代表取締役社長を引き継いでいます。
 理科系出身であった禮次郎は、研究活動にも熱心で、平成9年(1997)に「化粧品の素材開発とその評価に関する研究」に対して早稲田大学より工学博士号を取得。
 その他、平成7年(1995)にコスメトロジー研究振興財団理事長、翌年にコーセー学園(東京ヘアメイク専門学校)理事長に就任し人材の育成に尽力する一方、早稲田大学理事、日本化粧品工業連合会会長などを歴任し、業界全体の発展にも力を注いでいます。

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墓石の左側面

 平成9年(1997)に代表取締役会長に就任した禮次郎は、平成19年(2007)長男・一俊氏が代表取締役社長に就任したのを機に取締役相談役に就任。平成22年(2010)に取締役を退任し、翌年脳梗塞のため亡くなっています。享年83歳。
 禮次郎の長年にわたる業界への貢献に対し、平成4年(1992)に藍綬褒章、平成10年(1998)には勲三等瑞宝章、そして平成13年(2001)にはフランス国家勲章レジオン・ドヌール勲章が授与されています。


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