少し前の話になりますが、今年のノーベル医学生理学賞を受賞された
大村智さんのインタビューを見ていた時のこと。
大村さんは夜学の先生をしていた時に、油にまみれた汚れた手の生徒達が
一生懸命に勉強しているのを見てハッとさせられた。
「自分は何をやってるんだろう。」と思って、大学院に戻って勉強をすることに決めた・・という話。
この話を聞いた時に、もう一つ思い出した話があります。
20年以上前ですが、NHKのお昼の番組に美輪明宏さんが出演されていて
「労働者の少年が、汚れた手で恥ずかしそうにシワシワのお金を出して
自分の公演のチケットを買っているのを見た時にハッとした。
自分はこの少年が汗水たらして働いたお金に見合うだけの歌を歌っているだろうか?
そう思ったら自分が恥ずかしくてたまらなくなった。
そこからは毎回必死にやってます。」
という話。
この話は、ずーっと印象に残っていて「いつか美輪さんの公演にいってみよう。」と思ってました。
お二人の話を聞いて思ったことは、大きな業績を残している人を突き動かしたのが
小さな名もない、だけど一生懸命に生きている人達の様子なんだなということ。
言葉でもなく、偉いご立派な方でもなく貧しくても一生懸命な人なんだなというところに
自分はハッとさせられました。
世の大半の人が、軽んじるような人・見過ごしてしまう人。
そういった人達の、頑張りに気付いて我が身を振り返ることが出来るからこそ
大人物なのかもしれませんが。
少なくとも、ご贔屓のお人柄・実績エピソードで自分が天狗になって(家族でもないのに。)
人を馬鹿にするような人には持ち得ない視点だなと思います。
聖歌で
「小さな人々の 一人一人を見つめよう 一人一人の中に キリストはいる。」
という歌詞があります。
まぁ、宗教の話はさておいても何気なくしか見ていない周囲の人々の中に
大事な物があるという解釈を何となくしていましたが
そういう感じかもしれないと思いました。
自分は非常に狭い世界で生きていますが、せめて周囲の人に誠実でありたいと思いました。
