秀晴の現実と反町殿の不現実。 | バツイチ独身・四十路女のブログ♡

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秀晴と共に、反町殿の住む町に行ってきた。

車で約2時間である。

秀晴と県外に出るのは初めてのこと。


田舎在住ということは聞いていたし、彼の住む町への行程である高速道路はのどかな町並みが続き、いつも空いているイメージ。

運転が苦手な私でも、ゆっくり安全運転なら行けるだろう。

県外ということもあり、小旅行気分で私から

『前回来て頂いたので今回は私が行きます。』

と述べたのだ。


てなわけで…2時間かけて反町殿の住む街に無事到着したのだが。。。。



本当に軽くブラブラするようなところが何もない。



この町に住むオトナの恋人達は、一体どこをどうやってデートするんだろう…と思った。

そして反町殿は『遠方から来てくれる女性の為にどこか観光スポットにでも』と計画したり、考えるような気の利いた殿でもない。


洋食屋でランチを食べ、ドライブし、海に行った。

サーフィンが趣味…とのことであるので5ヶ所くらい海を回った。



このように書けば



『え、別に悪くないじゃん』



と思われるであろう。



そう。このように書けば…である。


到着早々、待ち合わせた場所から程近いコインパーキングに秀晴を停め、反町殿の車に乗せて頂いたのだが…


いかんせん車が汚なかった。

10年ほど前に生産終了になった車で、実は秀晴購入の際、私も候補に上がった車ではあるのだが…

綺麗に乗ればとても良い車なのに、サーフィンをされているからなのか車内は異様なくらい汚れ、車外ではなく車内があちこち傷だらけだった。

紙煙草を吸われるので煙草の匂いが充満し、灰皿もパンパン。


そして…


車は走る度に軽く異音がし、エアコンの吹き出し口から終始煙のような冷気が出ていて、吹き出し口付近は汗をかいていた。


『なんか、冷気が湯気みたいに出てますけど大丈夫なんですか??』


と思わず聞いてしまったほどであるガーン



そして…本題はここからである。



とある海岸の展望スポットに車を停め、海を眺め出発しようとバックした時…



なんと反町殿は停まっておる別の車に


『ゴン!』


とぶつけてしまったのだゲローゲロー


秀晴はバックカメラがあるし、衝突安全センサーが何かにぶつかりそうになると危険をお知らせしてくれ、勝手に自動ブレーキがかかる。

それに慣れてしまっておる私は


「あ、こういう事もあるんだな………」


とひどく冷めた頭で思った。


『ぶつけてしまった。。。』


と反町殿は慌てて車を下りた。

ぶつけられた人は家族で、みんなで海を眺めていたのでもちろん車のすぐ近くにいた。

鬼のような形相で持ち主である方が近付いてきて、警察を呼ぶ事態に。


私も「同乗者」ということで免許証の提出を求められ、電話番号やら職場やらを尋ねられた。



『ごめんよ…』



と反町殿は謝ってくれたが、完全にケチがついた気がした。


15分ほどで事故処理は終了し、その後反町殿が保険屋に電話をかけて、ひとまず気を取り直して再度別の海へ。


事故のせいなのか、汚い車のせいなのか、海しかないこの町のせいなのか、反町殿自身なのか…


『好きになれるかも』


という気持ちが少しずつ萎えていくのが分かった。



少しずつ日が暮れ、薄暮の中、車内から海を眺めておると反町殿が手を繋いできた。

イヤではなかったが、嬉しくもない。

ただただどうしたらよいのか分からなかった。

グッと反町殿が身体を寄せてきて、キスをするような体勢に入ってきた。


私は


『すみません…』


と告げ、


『今日はそろそろ…』


と、彼に帰宅をうながした。



『うん。そうしよっか。これからまだ運転しないといけんもんな!』



と言われ、コインパーキングまで送って頂いた。


秀晴に乗ると脱力した。


『秀晴ぅっ!』


決して新しくはない。ピカピカの新車でもない。

めったに乗らず、たまの運転ではまごまごしてばかり。だが…こまめに洗車に行き、常日頃大切にしている秀晴。

そんな愛する秀晴の車内は快適で、私は来た道を2時間かけ、帰路に着いた。




反町殿からは



『また次回はある?』



と聞かれ、その時は『はい。』と返事をしたが…



たぶんもうないであろう。



『嫌なことをしてごめん。』


とも謝ってくれ、1日一緒にいて人柄も良い人だとは思ったが……

片道2時間かけて会いに行く程、私はきっと、彼という人を好きにはなれない。



距離というのはやはり大切で、『好き』という原動力で遠距離であるリスクを乗り越えていける。

だがそのリスクを吹き飛ばすほどの気持ちを、私は彼に対して持てないな…

恋愛に現実味が持てない。




と感じた1日だった。



あちらがどう思っているかより、まず自分の気持ち。

それを大切にしなければ…と、そう思うと…



『秀晴、私はアンタがいてくれりゃそれでいいよドキドキいつもありがとねンラブ



と、秀晴のハンドルにブチュっと口づけし、これまた一番現実味のない恋に身を投じる私なのでありましたデレデレ