他県におる友人が地元に帰ってきた。
帰ってきた…といってもこちらに４泊し、また住まいに戻ってゆく。
本日はその友人が宿泊しておるホテルに仕事後にちょろっと遊びに行ってきた。
私は明後日、仕事でとあるイベントを控えており時間が取れるのが本日くらいしかなかったのだ。
慌ただしい久しぶりの再会であったが、彼女と軽く食事をし、あれこれ互いの近況を話した。
彼女は非常に仲のよい友人だが、彼女は私とは真逆である。
まず彼女は恋愛に対して非常に淡白であり、殿方の事で彼女が涙を流しておるのを私は一度も見た事がない。
恋愛(交際)する→振ろうが振られようが彼女は関係が終わった瞬間、即すべての連絡先を削除。LINEは当然ブロック。別れた瞬間もう他人→いつも通りの生活。
…というのが彼女の本気で凄いところである。
一応彼女も人間なので、相手の殿方の事をふと思い出したりはするらしいが、殿方との別れで泣く事はまずないらしい。
本日も彼女と『最近いつ泣いたか』という話になった際、
『私…５年くらい前に日本昔ばなしで『河童の雨乞い』って話を見て以来、一度も泣いてない。』
と言うではないか
私なんぞ今年に入って河童どころかドラえもん氏の事でどれだけ泣いたか…
河童が雨乞いして、雨の代わりに私の涙を降らせられるレベルで泣いたぞ…
それを彼女に伝えると…
『え？時間の無駄じゃね？』
と来た
ミント→『だって…あんなに好きだって言ってくれたのに…あんなに楽しかったのに…私もすごく好きだったし…なのにもう、二度と会えないんだよ…。正直、裏切られた…って気持ちにもなったし…自分が悪かったんじゃないか…って自分を責めたり…。好きな人と別れるって心をえぐられるくらい悲しいよ💧』
友人→『でもそれを考えて何になるわけ？泣いたからってどうなんの？？終わった男の事なんか、ガタガタ考えてる時間が無駄じゃん。』
つ、強すぎる…
彼女はこうも言っていた。
『私はミントみたいに100％になれない…。なるのが怖いから、いつも100％にならないように恋愛してる。だから私は結婚して安心してからやっと100％になるタイプだと思う。多分元々の性格がどこか冷めてる部分もあるんだろうけど。』
と。
だが…私には分からない。
好きが100％だから結婚したい！と思うのではないだろーか…。
そもそも100％にならないように…なんぞ、自分の気持ちって、車の運転みたいにそんなに自由自在にコントロールできるもんなんだろーか
できないのは私だけ…なんだろーか…
『男の事でそんなにも泣けるミントが羨ましいと思う事もある。私はここ数年、河童でしか泣いてない。』
友人はボソリと呟いた。
『私はあなたが羨ましいよ。そんな風にドライになれたらどれだけ楽か…って思う。河童か…私も男の事なんかじゃなく、たまには河童で泣いてみたいよ…』
四十路女二人、『河童河童』と呟き続けた食事はこうして幕を閉じた。
すぐ泣く女と泣けない女。
男で泣けない女と河童では泣いた事がない女。
とりあえず『河童の雨乞い』YouTubeで見てみるか
男じゃなく、私も河童で泣いてみたいぞww