図書館で4か月ほど前に予約して、最近やっと順番が回ってきた、
東野圭吾の2011年になってから出版された本です。
最近の東野圭吾は超売れっ子作家になってしまったので、
図書館で彼の新し目の本を借りようとしても恐ろしいほどの順番待ちは当たり前。
かろうじて3,4か月で読めるとすれば、それは新刊として図書館に入荷されたら速攻予約をできたとき。
待ち人数が3桁にならなければ、たぶん3~4か月で読めます。
さて、そんな個人的事情はおいといて、感想をば。
ざっくりあらすじ。
共働きの両親が夏休み中の一人息子を置いて遠方に1週間ほど出張に行かねばならなくなったため
とある田舎の海辺の、旅館を営む伯母の家に預けられることになった恭平少年。
その旅館「緑岩荘」に宿泊していた元刑事の客塚原が不審死を遂げたところから、
物語はいろいろと展開していきます。
そして、この本はガリレオシリーズ最新刊。
そう、湯川准教授が登場します。
彼がこの殺人事件を解いていくのです。
でも、湯川が積極的にこの事件の謎を丁寧に解決していきたかったわけは、
ひょんなことからかかわりを持つことになった恭平少年が、彼の意志とは無関係に
この事件の重大な部分にかかわってしまっていたことに気付いたからです。
「雑な警察の真実の暴き方によって、一人の人間の人生が取り返しのつかない方向に
捻じ曲げられてしまう。それだけは避けねばならない。」
湯川はその思いだけで、謎を解き始め、そして真実へとたどり着いたのです。
(もちろん草薙・内海刑事の協力もあるのですが)
これは、緑岩荘を営む伯母一家の娘(恭平の従姉)の成実の出生の秘密に関する部分に
起源、そして解決したはずの15年前の荻窪の殺人事件からずっとつながっていた・・・。
成実の犯した罪を隠そうと、その時の犯人となった実父の仙波と母節子の大人の過ちが
そもそもの根源なのですが、その出生の秘密に絡んで多感な時期に予期しない来訪者を
恐れた成実の短絡的な行動、という若干荻窪事件の際の彼女の動機が幼稚、というか
いきなり殺人のレベルまで感情と行動が伴ってしまうのか、と(そのころの成実の心理描写は
書いてはあるものお・・・・)若干強引さを感じたものの、
物語の展開は本当に先の読めない、それでもって読んでいくほどに真実に近づいていって
最後「ああ、こういうことだったのか」という納得感、そして「解決」だけで終わらない、
物語の余韻のような部分も多分にあり、非常に面白く読めました。
最近いつも東野圭吾作品の感想に書いているような気がしますが、
本当に近年の東野作品は構想がよく練られていて非常に面白いです。
ちなみに今、最新作の「マスカレード・ホテル」を予約しています。90人待ちの段階での
予約なので手元に来るのは半年後かな。
楽しみです。