救命病棟24時 | Promised Land -帰りたい何処か-

Promised Land -帰りたい何処か-

わたしにとっての「約束の地」はどこなのか?

その答えを今探しています。

今期一押しのドラマが、これでした。


崩壊寸前の海南医大学高度救命救急センターで
まさに目の前の命を助けるために奮闘する進藤と楓たち救命医と看護師、
そして、医療制度そのものから、今の崩壊寸前の救命医療を変えようと
懸命に行動し続ける澤井医局長。



誰もが、現状のどうしようもない状況を、それでもなんとかしようと
懸命に自分のもてる力を出して、それこそ出口の見えない状態で
切り抜けていく。



現在問題化されていることも、ドラマの中に織り込まれながら、
最終回を迎えた。
それぞれの立場で、今の救命医療を支え、そして変えていく、ということを誓い合って。



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6月に交通事故を起こして、救急車で市民病院の救急センターに運び込まれたとき、
本当に痛みと不安で押しつぶされそうだったけれど、冷静かつ的確な医師や看護師の
処置の元、私は殆ど後遺症もなく、今に至っている。


結果論から言えば、私の怪我程度で救急センターに行くのは、おこがましかったのかもしれないが、
事故当時は、首がものすごく痛く、体中も痛く、立って救急車を待っていることさえ
できなくて(付き添ってくれた方によると、顔色もかなり悪かったらしい)、
救急車を呼ばざるを得ない状況だった。


あの時、本当に救急車の職員や救急の先生・看護師、
そしてその後回された整形の先生が、神様に見えた。



人はいつ病気になるか分からないし、いつ怪我をするか分からない。
そんな時、病院が常に受け入れて、適切な治療をしてくれる。



そういう環境を、整えなければならない。



政治的な医療制度改革も必要。
何でもかんでも医療費免除したり、診療報酬を削るのではなく、取る所からは治療費を取って、
過酷な勤務を続ける医療従事者に相当の報酬を与え、医療従事者の生活を犠牲にすることで
成り立っている今の現状を改善しない限り、2次病院、3次病院の勤務医、
特に外科や小児科、産婦人科、救命センターの医師は去っていくばかりだ。



治療費を踏み倒したり(酷い輩になると、受診時保険証なしで受診した上医療費を払わず、
後日請求すると「俺は治療など受けてない」と居直るとんでもない奴が現実にいる)、
非常識なクレームばかりつけるモンスターペイシェント、コンビニ受診のようなモラルの低下した患者に、
一人ひとりがならないようにすることも必要。


そして、最近ほんの一握りの医師に見られる、医師としてのプロ意識をもたず、
きちんと責務を果たさない、腰掛けのような医師も、意識を改革していただきたい。



結局医師になる道を選べず、化学技術者としての職も途中で辞めてしまって、
何の特殊な技術も持たない一事務員に偉そうなことを言う資格は全くないのだけれど。



今、ほんの少しだけ地域医療に関わる仕事をしていると、とても医療について考えさせられる。


話は少し変わるが・・・。 


このドラマでの医師たちもそうだけど、自分の持ち場で、自分の能力や技術を最大限に出して
必死でプロとして働く人たちの姿は、とても美しいと、私は思う。
(「官僚たちの夏」を見ていてもそう思ったけど)



私は最早、何の技術ももたない、それこそ誰にでも代替のきく、しがない事務員でしかないけれど、
それでも、自分の持ち場で、今自分にできる最大限の「いい仕事」をしていきたいと思っている。

しがない私の仕事でも、どこかで、きっと、何らかの形で誰かの役に立っている、と信じたい。