巨人坂本選手が「高級クラブなどの飲食費を必要経費として計上」し1億円の申告漏れ! | 体脂肪率4.4%の公認会計士 國村 年のブログ

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2024年5月14日のDeNA戦で通算2,352安打とし、川上哲治を抜いて日本歴代13位となった巨人の大黒柱・坂本勇人選手(35)の推定年俸は日本人選手最高峰の6億円です。

しかしながら、デイリー新潮によると、その華々しいキャリアの裏で、約1億円もの申告漏れを税務当局から指摘されていたことが分かったようです。

東京国税局の関係者が明かしています。
「渋谷税務署が管轄する渋谷区には、多くの高額納税者が住んでいます。そこで同署は、区内在住のスポーツ選手を対象に、納税が適正に行われているかを重点的に調べる方針を昨年夏に打ち出し、水面下で作業を進めてきました。その過程で、少なからぬ金額の申告漏れが疑われるアスリートが複数人浮上したのですが、うち一人が坂本選手だったのです。」

坂本選手への本格的な税務調査は、昨シーズン終了後から始まったということですが、「渋谷署の見立て通り、坂本選手は、毎年の確定申告で銀座や六本木の高級クラブなどの飲食費を必要経費として計上していました。金額にして年間およそ2,000万円。直近の5年をさかのぼって調べたところ、毎年のようにこれを続けており、総額で約1億円もの過大な経費の計上が確認されたのです。」

そもそも、プロ野球選手の飲食費が必要経費として認められるケースはあるのでしょうか?
「税務申告において、必要経費であるかどうかは『自らの収入を得るために必要なのか否か』を基準に判断されます」と、税理士の浦野広明氏は言っています。

「プロ野球選手であっても、例えばバットやシューズメーカーの人との飲食なら経費に計上できる、といった基準はありません。その会食を催すための根拠となる大義名分があるかが重要になります。一人で、あるいはチームメイトと飲食した場合、その費用は『収入を得るための手段』とは考えにくい。私的な支出である以上は必要経費とは認められませんが、にもかかわらず毎年計上していたのであれば『悪質な申告漏れ』ともいえるのではないでしょうか」

先の国税局関係者は、「指摘を受けた坂本選手は“見解の相違”を理由に、すみやかに修正に応じる姿勢を示さなかったといいます。本人の確定申告は毎年、親族が代表を務める個人事務所が主体で行っているのですが、『これまで飲食費は認められてきた』などと主張していると聞きました」

いかに体が資本の仕事とはいえ、年間2,000万円もの飲食費、とりわけ飲み代などが必要経費とされるのでしょうか?

あらためて球団に尋ねると、「(坂本)選手本人の税務申告は顧問税理士が行っています。税務申告に関し、管轄の税務署と協議を続けているところですが、税務署の指導に従い、適正な申告、納税を行う所存です。」(読売巨人軍広報部)

そう前置きしつつ、「ただ、悪質な申告漏れや所得隠しを指摘されたことは過去になく、今回もそのような指摘を受けておりませんし、修正申告をした事実もありません」(同)

税務署との協議を続けているとは認めつつも、「悪質な」申告漏れではない、が球団側の見解ということになります。

しかし、先の国税局関係者が証言するように「飲食費」を必要経費として認めてもらいたいがための「協議」は、一般の理解を得られるものなのでしょうか?

 

個人的には、すべてがダメというものではないとは想いますが、年間2,000万円というのは厳しいに思いますね。

税務調査で指摘を受けたときに『過去は認められていた。』とおっしゃる方が結構いらっしゃるのですが、認められたわけではなく、税務調査においては、すべてを見ているわけではない(物理的に不可能)ので、過去は、単に税務署が気付いていないというケースが多いのではないかと思います。

顧問税理士も付いていると思いますが、今後どうなるかウォッチしていきたいですね。

 

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