朝日新聞によると、M&A(企業の合併・買収)の買い手と売り手をつなげる仲介業者で最大手の日本M&Aセンターで、不適切な仲介事案が判明したようです。
業界団体がトラブルを防ぐために導入した対策をすり抜けており、日本M&Aセンターは担当社員を2026年7月に解雇しました。
日本M&Aセンターの経営トップが代表理事を務める業界団体のM&A支援機関協会は、「不適切な買い手」を排除する狙いで「特定事業者リスト」の運用を2024年に始めました。
退職金や株式代金を踏み倒したり、不当な資金の引き抜きと認められたりするなど、問題が起きた買い手を登録し、会員が取引をするときの参考にしています。
2024年の朝日新聞の報道で、中小企業のオーナー経営者らが会社の株式をM&Aで手放したあとも、銀行融資などで連帯保証人となる「経営者保証」が外れず、会社の借金に責任を負い続けるトラブルが続出していることが発覚しました。
このため、M&A支援機関協会は株式譲渡後60営業日以内に保証を外さない買い手はリストに自動登録することとしました。
新たに問題が起きたのは、2025年11月に東北地方の会社の株式が譲渡された事案です。
2026年3月時点で1億円超分の保証が残っていたのに、日本M&Aセンターの仲介担当者と買い手側が売り手の社長に対し、保証の解除を確かめる日本M&Aセンターの担当部署の電話に「全部解除された」と虚偽の回答をするよう働きかけました。
売り手は最初の電話で未解除と伝えていたが、2度目の電話で「全部解除」と答えを修正しました。
このため、実際には保証が外れていないのに、買い手がリストに登録されるのを避けていました。
その後、売り手側が保証の解除などを求める弁護士の通知を2026年6月下旬に買い手と日本M&Aセンターに送ったことで問題が発覚しました。
売り手の代理人、柴田堅太郎弁護士は「中立・公平の義務に反する」と指摘しています。
売り手は1度きりの取引が多いのに対し、買い手は企業買収を繰り返すリピーターになる可能性があるため、「(仲介業者が)大事な顧客を守ろうとする構造的な問題があるのでは」と話しています。
M&A仲介業者で最大手の日本M&Aセンターでこのような事件が起きるのは残念ですね。
僕自身は、M&Aで売り手と買い手の両方に付く仲介はおかしいのではないかと思っていますので、大手のM&A仲介会社が中心となって作っているM&A支援機関協会には入会していません。
仲介をなくし、売り手か買い手のどちらか一方にだけ付くFA(ファイナンシャルアドバイザー)だけにするのが望ましいと思っていますので、M&A支援機関協会も不要だと思っています。
かと言って、FAをやっている大手の会社が作っているFAの協会は、日本経済新聞に時々広告を出していますが、1回イベントをやっただけで活動実態が不明瞭なので、入会も躊躇しますが。
日本M&Aセンターの解雇された担当者は社内で虚偽報告していたことについて、あなたはどう思われましたか?




