企業の公的情報を登記で一括変更! | 体脂肪率4.4%の公認会計士 國村 年のブログ

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香川県高松市で会計事務所(税理士・会計士)をやっている公認会計士・税理士です。●棚卸●事業承継●M&A・組織再編●贈与・相続のコンサルティングをしています。会計・税務に関することなら、お気軽にお問い合わせください。

日本経済新聞によると、デジタル庁は企業が商号や住所を変える際に商業登記を書き換えるだけで税や営業許可といった各省庁が持つ登録内容を一括で変更できるようにするようです。

年間で少なくとも500万件超の手続きが省略される見通しです。

企業にとっては事務負担が減り、より生産性が高い業務に人員を振り向けられる利点があります。

各省庁がバラバラに扱う公的情報を管理するデータベースを整備します。

商業登記のほか、不動産登記や住所表記などもそれぞれ一括のシステム構築を想定しています。

2024年3月にも関連法の改正案をまとめて、今国会に提出します

商業登記のデータベースは、2025年度中の運用開始をめざしています。

法務省に変更を届け出ると、各省庁が持つ企業情報が自動で更新されます。

企業による商号、住所、資本金、役員の変更届は、年間で82万件ほどに達します。

企業は登記だけでなく、法人税や地方税、年金、国や自治体からの支援・給付金の届け出といった幅広い項目を変えなければならないのです。

デジタル庁は登記変更1件ごとに税や社会保険など7件ほどの変更事務が生じると仮定して、年500万件を超える手続きが生じていると推計しています。

企業は煩雑な業務に苦慮しています。

例えば、建築業者が本社を移転すると、建設業の営業許可の内容を変更したり、補助金申請の情報を更新したりする手続きが省庁ごと、制度ごとに発生するのです。

デジタル手続き法の改正案に、データベースの整備計画の策定を盛り込みます。

計画には、整備の期間や内容、基本方針、データの質を確保する方法などを書き込みます。

制定後は、関係する国の行政機関は計画に従わなければならない点も明記します。

デジタル社会形成基本法も、同時に改正します。

登録するデータの内容を、正確で最新に保つといった品質確保の基本理念を新たに入れます。

システム開発の体制強化も含めます。

国立印刷局はデータの加工、情報処理推進機構(IPA)はデータの標準化に関する業務を、追加する法改正を予定しています。

両機関の所管官庁にデジタル庁を加えます。

法案にはマイナンバー法の改正も含みます。

2023年に判明したマイナンバー誤登録を踏まえ、デジタル庁が特定個人情報の正確性確保に向けた支援業務を担うことを規定します。

2026年にも導入する新しい様式のマイナカードの券面から、性別の記載をなくします。

 

税理士業務をやっていると、例えば、会社の代表者が変わったときに変更の登記をしますが、税務署や県税事務所や市に、異動の届けを出す必要があります。

そのときに、まず、国税(e-Tax)と地方税(eLTAX)で様式が違うのはありますが、それぞれ、履歴事項全部証明書をPDFにして添付したり、FAXで送ったりしますが、いつも、先方で勝手に履歴事項全部証明書を見れれば、こんな面倒なことをしなくてもいいのにと思いながら送っています。

これらが解消されるのであれば、非常に嬉しいですね。

国や地方の手続きは、無駄だと思われることが多いですから。

 

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