読売新聞によると、山梨県大月市が「公金約217万円が紛失した」と発表した問題で、大月市は先日、記者会見し、福祉課に勤務する非正規の女性職員(39)が、問題の公金を含め計約668万円を着服していたことを明らかにしました。
金の一部を夫である保健介護課主任の男性職員(42)に渡していたそうです。
大月市は、先日、2人を懲戒免職処分にしました。
全額返済されていますが、大月市は告訴を検討しているようです。
発表によると、女性職員は2020年5月~9月、市内を走るバスの「シルバーお出かけパス」を利用する65歳以上の市民から集めた負担金217万5,000円や、自治会から集めた日本赤十字社の会費など451万2,093円の計668万7,093円を着服しました。
これらの公金は女性職員が一人で管理していましたが、本来、パスの負担金は会計課が管理すべきで、赤十字社の会費は福祉課が管理する口座に入金すべきだったようです。
一方、夫である男性職員は公金と知りながら現金を受け取っていたようです。
2人は着服した金を生活費や競馬に使っていたそうです。
10月12日にパスの負担金の会計課への入金が遅れていたことで、問題が発覚しました。
大月市は、先日、最初の会見を開いて「公金が紛失した」と発表し、翌日、2人が着服の事実を認めたそうです。
大月市は、上司の処分も行う方針です。
今後、公金取り扱いのルールを明文化するなどの適正化計画を策定し、再発を防ぐそうです。
小林信保市長は会見で、「管理を一人に任せきりで、会計課と連携したチェック体制がなかった。非常にずさんな管理だった」と謝罪しました。
あまりにも管理がすざんだと思いますし、市の職員の資質が問われる事件ですね。
個人的には、非正規職員に、横領等のリスクが高い現金を取り扱わせるのはどうなのだろうかと思いますね。
もし、犯人が特定できないとか横領されたお金が返済されないようなケースだとしたら、内部統制をきちんと構築していなかった市長などの責任ということで、本人たちに負担してもらってもいいようなレベルの管理体制ではないのではないかと思います。
民間か役所か、大企業か中小企業かを問わず、内部統制の構築は必須だなぁと改めて感じた一件でした。
これだけ世の中でニュースになるような横領事件がたくさん起こっている中で、内部統制の見直しや構築をしない経営者などは、経営者としての資質があるのだろうかと思ってしまいますね。
市職員の夫婦が着服した赤十字社の会費などの公金約668万円を生活費や競馬に使っていたことについて、どう思われましたか?