「ドルチェ&ガッバーナ」の3億円詐欺事件で日本社長の自宅を仮差押え! | 体脂肪率4.4%の公認会計士 國村 年のブログ

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 週刊新潮によると、ドルチェ&ガッバーナ(以下、ドルガバ)は、イタリアを代表するこのブランド、甘いイメージなのに(ドルチェとは伊語で甘いの意)、やることはずいぶん厳しいようです。
 業務上のミスで即クビ、そのうえ身ぐるみ剥がそうとするそうです。

 マドンナ御用達としても知られていますが、ファッション・ジャーナリストによると、「トランプ大統領のメラニア夫人が訪中やG7の際に着ていたし、SMAPが紅白歌合戦の司会をしたときに着たのもそう。愛用する芸能人も多い」そうです。

 そんなブランドの日本法人が、元社長と部下をクビにし、彼らに280万ドル(約31千万円)もの損害賠償請求訴訟を起こしていたから、穏やかではないようです。

なにがあったのか、裁判資料から再現すると――
 2017112日、出張でロンドンに向かうドルガバ・ジャパンの社長のもとに、ミラノ本社の経理部長名でメールが届いた。
 いわく、中国企業の株を買う金融取引を完了するため、今日中に中国の銀行に2件の送金をする必要がある。税務上の理由で日本から送るのがベター、ただし社内にも極秘。
 経理部長本人の社内メールから送信されていたため、社長は信じて部下に送金を指示。
 ただし、メールには別に個人アドレスが添付され、以後のやりとりは経理部長の指示通り、個人アドレスで行われた。

 

 ところが、連休明けの116日、これが詐欺だったと判明し、2件送金したうちの1件、280万ドルはすでに返金不能で、ミラノ本社は、15日に担当者を東京に派遣し、翌日、社長と部下はクビになり、挙句、2人の自宅が仮差押えされたうえで、提訴されたようです。

 ところで、業務上のメールを装って送金を促すビジネスメール詐欺はいま、世界で流行しています。
 201712月には日本航空が、約38千万円の被害を受けた旨を公表しましたが、

「組織として対応すべきことで、個人に責任を負わせるべきものではないと判断しました」(広報部)となっています。

 一方、オーナーのドルチェ氏、ガッバーナ氏のワンマン会社たるや……

 「代表取締役であろうと、気に食わなければ辞めさせるのがドルガバ流なんでしょう。でも元社長は全然納得してなくて、ブラック企業でひどいパワハラを受けたという認識。実際、個人が責任を負うべきことではありませんから」
 そう話すのは元社長の知人で、部下の代理人を務める弁護士も言っています。

 「本人は上司の指示通りに業務を遂行し、会社が損害を被るのを防いだとの認識でした。ところが聴き取り調査すらないままいきなり辞めろと言われ、辞めて本来取る必要のない責任を取ったはずが、追い打ちに家にまで仮差押えを受ける。本人は悲しみ、怒り、絶望感に襲われています。相手の出方を見つつ、精神的苦痛への慰謝料請求も視野に入れていくつもりです」

 上司の指示に従ったつもりが、人生のレールから転落は、サラリーマンの方には、対岸の火事ではないでしょう。

 これが事実ならば、こういう企業があることに驚きですね。
 まずは、ミラノ本社の経理部長から調べるべきでしょう。
 本人の関与の有無や、関与していないにしても、どうやって社内メールが送られたのかなどについてです。
 あとは、普段から個人メールでのやり取りの有無や、こういった極秘の支持が普段からあったのかどうかが気になりますね。
 社風などが原因のような気はしますね。
 今後は、サラリーマンの方も気を付けないといけないですね。

 
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