武田薬品の71億円の申告漏れを大阪国税局が指摘! | 体脂肪率4.4%の公認会計士 國村 年のブログ

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 武田薬品工業が大阪国税局の税務調査を受け、国内で計上すべき所得を海外子会社に移転したとして、移転価格税制に基づき2015年3月期までの5年間に、計約71億円の申告漏れを指摘されていたことが、先日、関係者への取材で分かったようです。
 追徴税額は過少申告加算税などを含めて約28億円で、武田薬品工業は全額納付しましたが、大阪国税局に再調査を申し立てる方針だそうです。

 関係者によると、ドイツ子会社との高血圧治療剤の取引を巡り、子会社から本体に支払われた販売代金が少なく、本来得るべき利益を国外に移転させたと認定されたもようです。
 武田薬品工業は、今後、国税側に再調査を申請するそうです。
 日本とドイツで二重課税が起きているとして、両国の当局同士で協議することも求めるようです。

 大阪国税局は、2006年にも、武田薬品工業とアメリカの合弁会社との医薬品取引を巡り、2005年3月期までの6年間で計約1,223億円の申告漏れを指摘されましたが、武田薬品工業は追徴課税された約571億円を全額納付した上で異議を申し立て、最終的に全額が取り消されました。

 武田薬品工業のような大企業だと、移転価格税制については事前に慎重に検討し、必要があれば課税当局に相談もしているのではないかと思っているのですが、そうでもないようですね。
 改めて、移転価格税制は難しいんだろうなぁと感じました。

 武田薬品の71億円の申告漏れを大阪国税局が指摘したことについて、どう思われましたか?