Tabis Landによると、法人事業概況説明書の未提出に関する税務署のチェックが厳しくなっているようです。
ちなみに、法人事業概況説明書は、法人税申告書と一緒に提出する添付書類の1つで、事業内容や事業規模、資産内容はもちろん、海外取引状況やパソコンの利用状況、月別売上状況など、申告書だけでは読み取れない情報の記入欄が並んでおり、この書類1枚あれば税務署の調査や指導の手数を大幅に省略できるものとなっています。
法人事業概況説明書は平成18年に法定文書化され、これを受け取った納税者には提出が義務化されましたが、提出しなくても無申告加算税のようなペナルティがあるわけではないため、これまでは、あえて提出しないという会社も少なくなかったようです。
しかしながら、国税通則法の改正を機に、法定文書の未提出に対する税務署の姿勢は変わってきたようです。
国税通則法に新たに設けられた罰則規定が、本格稼動の兆しをみせているのもその一因です。
国税通則法には、合理的な理由なく調査を拒否した場合、「1年以下の懲役または50万円以下の罰金」という罰則規定があります。
以前は各税目に分散して設けられていた罰則が、2011年の改正により、国税通則法に集約され、2013年から適用がスタートしているのです。
これまで、国税関係のペナルティといえば、もっぱら加算税、延滞税、利子税などで、懲役や罰金については一度も適用されたことはありません。
しかしながら、国税通則法改正を機にこの罰則規定を機能させようという話が当局内部で出はじめているそうです。
つまり、未提出に関してペナルティがないとされている文書でも、税務署がその気になれば無申告加算税よりはるかに重い罰則を適用することは可能ということです。
法定文書を取り巻く環境は確実に変わりつつあるということを頭の隅に入れておく必要があるでしょうね。
法人事業概況説明書は、月ごとの売上金額とか源泉徴収税額などを入力しないといけないので、作成するのに意外と時間がかかるんですよね。
もちろん、僕の顧問先については、すべて法人事業概況説明書を提出していますが、皆さんの会社も提出するようにして下さいね。
法人事業概況説明書の未提出に関する税務署のチェックが厳しくなっていることについて、どう思われましたか?