前回のお話です。
【40代からの体と心を整える】
ホットフラッシュに効く「呼吸のセルフ整体」
ほてる顔、突然の汗、夜中の寝汗。
更年期のサインは、静かに、
でも確実にやってきます。
「なんで急にこんなに汗が?」
「このまま続いたらどうしよう…」
そんなふうに戸惑いと不安を感じていませんか?
年齢を重ねていく中で、
心や体の変化にふと気づく瞬間。
それは誰にでも起こる自然な流れの一部です。
でも、
不快な症状をただ我慢するのではなく、
やさしく整える方法があるとしたら?
しかも、それが
「呼吸」だけでできるとしたら?
更年期のホットフラッシュ、その正体は?
まず知っておきたいのは、
ホットフラッシュのメカニズム。
これは、女性ホルモン(エストロゲン)の低下により
自律神経が乱れることで起きるもの。
本来なら
安定しているはずの体温調整が
うまくいかなくなり、
突然顔がほてったり、
ドッと汗が噴き出したりするのです。
でもこれは、
体が壊れているのではありません。
あなたの身体が
必死にバランスを取り戻そうと
がんばっているサイン。
だからこそ、
整えてあげる方法を
「優しく」「丁寧に」選ぶことが大切です。
自律神経にアプローチできる、唯一の動作。それが「呼吸」
実は、「呼吸」は自律神経に
”自分の意志”で働きかけることができる、
唯一の動作。
特に意識したいのは、
“吐く呼吸”の質。
呼吸というと
「吸うこと」に意識が向きがちですが、
実は深くゆっくりと“吐く”ことで、
緊張がやわらぎ、
副交感神経が優位になります。
すると、
熱がこもったような感覚も
すーっと落ち着いていくのです。
呼吸のセルフ整体とは?
「呼吸のセルフ整体」とは、
呼吸を使って体の内側からゆるめる習慣のこと。
整体やマッサージに行かなくても、
日常の中で自分で整えることができる方法です。
ポイントは3つ。
呼吸のセルフ整体|3つの整えるポイント
-
深く吐くこと
吐くことで副交感神経が優位になり、体の緊張や熱感がやわらぎます。
-
お腹で呼吸すること
胸だけではなく、横隔膜をしっかり使って呼吸することで、
内臓もほぐれやすくなります。
-
リズムを整えること
呼吸のリズムを整えると、心拍数がゆるやかに落ち着き、
心も安定します。
この3つを意識するだけで、
体は驚くほど素直に反応してくれるのです。
今すぐできる!《ゆる息呼吸》
簡単に実践できて、
ホットフラッシュの“スイッチ”をオフにする呼吸法をご紹介します。
◆ ゆる息呼吸のやり方
-
椅子に座り、骨盤を立てる
-
肩の力を抜いて、目を閉じる
-
鼻から4秒で吸って
-
口から6秒以上かけて「ふぅー」と細く長く吐く
(ろうそくの火を消すように)
-
これを3〜5分、心地よいリズムで繰り返す
ポイントは、
「吸う」より「吐く」ことを丁寧に
行うこと。
吐く息がゆっくりになると、
心拍もゆるやかになり、
ホットフラッシュのほてりも落ち着いていきます。
夜の寝汗や不安には《4-7-8呼吸》もおすすめ
夜中に目が覚めてしまう方や、
寝汗でぐっすり眠れない方にはこちら。
◆ 4-7-8呼吸のやり方
-
鼻から「4秒」吸う
-
「7秒」息を止める
-
口を窄め「8秒」細くやさしく吐く
この呼吸は、心を落ち着けて
自然な“眠りのスイッチ”を入れる呼吸法です。
副交感神経が優位になることで、
夜中のドキドキや寝汗も
スーッと静かになります。
寝る前にこの呼吸を数回行うだけで、
眠りの質がぐっと変わるはずです。
呼吸が整うと、心も体もやわらぐ
不思議なことに、
呼吸が整うだけで
「わたし、大丈夫かも」
と思える瞬間が増えていきます。
呼吸は、心と体をつなぐ
“見えない整体師”。
だからこそ、
つらいときほどゆっくり吐いて、
深く呼吸をすることを思い出してください。
更年期の不調は、「終わり」ではなく「変化のはじまり」
ホットフラッシュや寝汗は、
あなたの体がバランスを取り戻そうとしている証拠。
決して悪いことではありません。
無理に抗うのではなく、
自分の内側の声に耳を傾けながら、
やさしく整えてあげましょう。
その第一歩が「呼吸」。
最もシンプルで、
最もあなたに寄り添ってくれるセルフ整体です。
今日も、ひと息。
ゆっくり吐くことで、
あなたの中にある
“静けさ”と“整える力”が目を覚まします。
これからのあなたの毎日が、
やさしく、あたたかく、
安心に満ちたものでありますように。
🌿全ての体の不調の原因は呼吸にあります。