明け方、見た夢に忘れかけていた昔の職場の人達が表れた。

その夢の中の私は30年位前で若さに溢れていた。

私より20歳以上も年上の女性で英語の通訳としてベテラン中のベテランとして活躍していた人が私の机に寄って来て耳もとで『ご馳走するから今夜、うちに来ない?』と誘われた。

夢の中では、もう彼女の部屋のテーブルに着いていて普段見ることの無いエプロン姿を後ろから眺めている。食器棚には高価な皿やカップが並んでいて外国からの土産の品が所狭しと並んでいた。

料理は食べたこともないイタリア料理で難しい名前を聞いたが忘れてしまった。

食べ終わって礼を述べ帰ろうとすると、その女性が急に泣き出した。

私はどうして良いか分からぬまま、ハッと気が付けば翌日、いつもの様に職場で机に座っている。

その女性がまた寄って来て『昨日は残念だったわ。今夜はフランス料理を作るから、また来てちょうだい。』…再び彼女の家で食事を終え、帰ろうとすると、何と大胆にも誘惑して来た。当時の私は独身か結婚していたか夢の中の設定は定かでないが凄い罪悪感を感じたので、きっと既婚だったと思う。

と、そこに何故か有名大学を出ているが気の弱いので有名な後輩がひょっこり入って来て言った。

『先輩、僕も誘われて来ちゃいました。あとは僕がお相手しますので帰って下さい。』

嬉しいのか拍子抜けなのか分からないがとにかく何事も無く家路に着いた。


母の介護で夜中に起こされ、眠りの浅い日は、昼に見たテレビの昼ドラやスマホのゴシック記事が頭の片隅に残り、夢の中で続きを作るのだろうがキャストは、かっての職場の人であることが多い。

まさか、こんな夢、願望でもあるまいし、何なのか分からないが、寝不足には気を付けねば、今度こそモラルを外した結果になりかねない。